経済問題

2008年8月28日 (木)

国の施策の最大活用法とは? 9月19日(金

西村 今月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストは衆議院議員の福井照さんです。福井さんは元建設省に勤務され都市問題に大変詳しい人です。取り付きにくいと市民には敷居の高い都市計画問題や、まちづくり問題をわかりやすくお話いただけると思います。

 今日のテーマは「国の施策の最大活用法とは?」でお話をお聞きしたいと思います。
 福井さんは国の施策を活用して地域の振興を図る。それには知恵がいるのではないかと言われてます。低迷する高知県の地域経済。
 とりあえず活用できそうな国の施策はいくつかあるのでしょうか?

F2_r 福井 今高知でできるのは、「輸出」と「観光」であると思います。
 「輸出」は高知の「農林水産物」の輸出です。政権は放り出しましたが安倍総理の最初の施政方針演説のなかに、今3000億円の輸出を1兆円にするというものです。

 りんごや小夏や文旦を中国やインドや台湾に輸出しようと。順調に輸出額は増えています。1兆円を超えそうな勢いです。毎年15%、20%を超える勢いで増えています。日本で買うよりも遥かに高い値段でりんごやお米が北京の百貨店で売れています。

 量さえ作って、うまくマーケティングしルートさえつくれ上海、北京、高雄とか、台湾でも私たちがいつも食べている小夏や、文旦やトマトがどんどん売れると思います。

 今は量が足らないのですね。ルートがなくて量が足りない。せっかくの機会を失われている。農林水産物の輸出ですね。

 それと第1回目「あるべき高知の観光とは」でお話しました観光ですね。これは日本人の1億2千700万人のマーケットの奪いあいではなく、どんどん人口が増えているインド,台湾、韓国。14億人のうち4億人はもう先進国と同じ所得だといわれている中国の方にどんどん高知へ来て頂く。どんどんお金を使っていただく。

 言うことだと思います。どんどん豊になりますからヨット遊びとか、海で遊ぶことなどはアジアの方がしてくれると思います。そのための黒潮ですね。そのために宿毛のさんご礁。そのための鏡川。日本銘仙100選にもえらばれた鏡川。30万都市の街の真ん中を流れている川が日本名水に選ばれています。坂本龍馬が泳いだという。子供が泳いでいる川。そんなところはありません。

 観光資源には事欠かないので観光客の誘致。それは別府のように留学生を呼んで。例えば高知観光大学をこしらえて毎年留学生を2000人ぐらい来て頂いて、高知で遊んでいただいて。それで帰っていただいて、宣伝していただいて、どんどん親戚を連れて来て頂く。そういうことで飛躍的に観光客は伸びると思います。

 「農林水産物の輸出「と「観光」です。これについて国が手を取り、足を取って指導してくれるのかと言いますとそうはなりません。やはり地方自治の原則ですね。実は都合に良いときだけ地方自治の原則なんだけれど。いちいちはしてはくれません。地元の人達が知恵を出さないといけないのです。

Tomato2_r (高知は野菜も果物も美味しい地域です。)

西村 もう一つお聞きしたいことがあります。最近完成しました高知駅周辺連続立体交差事業です。これなんかも国策の1つでしょう。
確か一度は鉄道高架事業は取りやめに成った経緯があり、もう一度がんばって復活されました。
 また高知駅前に関連した事業で高知市はどのように都市改造すべきなのでしょうか?活用する方法はあるのでしょうか?

福井 鉄道を2階建てにして踏み切りを解除する。というのはツール(道具)であって、本来の目的は高知市の北側にあった土地を私たち市民に向けた土地に治すということでした。
 鉄道操車場というのは鉄道マンのために必要でした。国鉄に働いている人に顔を向けていた。土地でした。今や高知市民に顔を向けた土地に大化けしているんです。どんどんマンションも建っていますし、新しいお家も建っているし、もちろん地震にも強いけれども下水道も公園も出来ている。お店もどんどん出来ている。

 それが弥衛門のほうまでずっと続いてますます大化けします。ポイントは県がもっている土地。市がもっている土地。それから四国JRが持っている土地にちゃんとお客さんを呼べる建物。そして綺麗なもの。

 今後500年、1000年してなるほどこれが高知の風土だと。まず建築物を立てるののならまず景観があって。景観形成は風景になって。が風景が500年、1000年すれば風土になる。それが私たちの志ですから。風土になるうような設計をいかに県庁なり、市役所なりが、JRができるか。そこがポイントですね。今のところは原っぱですが・・。
 だから物凄くウォッチしないといけないのです。
 

西村 また意見が異なるかもしれません。最近の国は「迷惑施設」を地方自治体に押し付けることが多いようです。受け入れる場合は多額の交付金を出すが、反対すれば出さないという露骨で強引なやり方が目立つように思います。東洋町への高レベル放射性廃棄物問題や岩国市への米軍艦載機の移転問題など。

 国の方針というのはこういうものなのでしょうか?それともこれは「異質」なものだったのでしょうか?

福井 まあ「札束でほっぺたを叩く」ようにそういう感じでしたね。あの時(東洋町の高レベル放射性廃棄物採取処分場文献調査)の場合は。
 だけどもたとえば今水道の水は世界1なんですね。殆どそれはダムで食べていますけれども。ダムにより何百年も暮らしていた人達がふるさとを追い出された人達が新しく住み替えておられます。

 何万人いらっしゃるるんでしょうか。北海道から九州まで。そういう協力いただいた感謝を忘れてはならないと思います。

 先ほどの原子力は理論はあるんですね。地球環境だから原子力を増やさなければならないという立場もふつう世界中そうですけれども、ドイツなんかスウェーデンみたいにこれから原子力は使わないんだという国もあります。

 原子力でどうこうというのはまた別の話しです。日米安保条約。これも別の話しです。いずれにしても被害を被っている地域の方の被害を大きさをいかに小さくするか。被害を受けていない殆どの国民が一緒に考えなければならない。と思うんです。ですから国のけんちゃんがご指摘のそういう思いやりを考えていますよ。後期高齢者もそうですけれども。一緒に考えてます。

 同じ立場でやりましょうねと。ぬくもりとか。あったかさとか。そういう感じが役所に全くないんですね。それが必要なんです。それを魂から入れ替えた後の、補助金とか、交付金のありかたはどうなのか?同等なのか?それは行政改革が必要なところですね。

西村 別の観点からの質問です。先日NHKの番組でも放映されていました。約6万ある日本の橋のうち1割に当たる約6000橋が即維持管理作業をしないと危険であるとのレポートには驚きました。
 現在日本の仕組みでは、道路や橋の新設には国の補助が半分あり、残り半分に関してもうち半分は地方債の発行が認められています。新設橋の建設は割合簡単ですね。地元負担も少なくてすみますし。

 ところが維持管理の場合は100%地方自治体負担であり、財政力の弱い高知県などでは道路や橋の維持管理が十分にできない可能性があります。この状態で地震でもくればどうなるのか?先日の岩手・宮城内陸地震のような地震が来ればどうなるのか?
 ひどい災害なら国が手助けはしていただけるのでしょうが、そうなるまではどうするのか。
 維持管理を促進するような国の施策はあるのでしょうか?

Sabisabi515 (手入れの出来ない公共建築物は高知には数多い。)

福井 必要な歴史かもしれません。アメリカもそうでした。アメリカも同じ道をたどりました。バーと高速道路やインターステイト・ハイウエイをこしらえて、つくりきっやんでそんなもんいらんやないかと。

 ガソリン税もなくして、道路への投資をずっとしなかったんです。ロサンゼルス五輪(1984年)あたりから、痛みが全米で目立ち始めました。何10年も道路整備をしなかった後に、メンテナンス・プログラムをこしらえてそれで今は道路をこしらえ維持管理をしています。それで日本も今その道をたどろうとしています。

 マスコミは止められませんわ。高知ではお陰さまで「命の道」を守るということになりましたが、公共事業や道路事業にみなさんの協力をいただいています。
 全国的にはマスコミを中心に「道路は悪である」という声が席巻しておりました。今は抵抗出来ないですね。

 そんなには予算は減りませんけれども、日本もアメリカと同じ道をたどろうとしているのです。そのあたりを理解いただければと思います。

西村 海抜0メートル地域の私が居住する下知地域では電柱地中化工事(共同埋設菅工事)が国土交通省の直轄工事でされていました。
 むしろこの地域は地盤が弱く、浸水する危険性が高い地域です。耐震性のある津波避難ビル機能のある公共建築物や、昭和40年代に建設された高潮堤防が劣化しています。こちらは高知県の管理だそうですが。

 地域住民の危機意識が国の事業に反映されないように感じています。このあたりはどのようにすれば良いのでしょうか?どこにどういう風に訴えれば国と話がつながるのか?そのあたりはどうすれば良いのでしょうか?

福井 目的が今までは経済でしたからね。戦後から高度経済成長が終わっても、経済難ですよ。公共事業の目的は経済なんです。
 その時代はとっくの昔に終わっている筈なんですが。終わらせないといけないんですが未だに続いています。ご指摘のように聞こえましたのですが、まさにそうなんです。

 地震の時に私たちの命をいかに守るのか。公共事業のバランスを考えれば。公共事業の目的を考えれば、全然違った答えになる筈です。

 例えば今は「港が余っている」と言われています。道路事業はそんなにでもないけれども、港湾事業は余っている。だけどいざというときに船で罹災者を助けないといけない。

 経済ではなくて命を守る。そういうときには港の工事や整備は足りないのではないかと言うことが見えてきます。そういう意味で命を目的とする。そして防災を目的とする。地域のマネジメント。地域の経営を目的にすることです。

西村 塩野七生・著「ローマ人の物語」を読んだことがあります。全15巻の著作集の中に「すべての道はローマに通ず」という著作があります。ローマ帝国の公共事業のありかた。社会基盤整備(インフラ整備)のありかたについて述べられています。

 ローマ帝国は本国の施設を属州の都市にもこしらえています。道路網、水道、橋,劇場、浴場、競技場、などです。

 また維持管理もきちんとしていたようで500年ぐらいは施設は保全されていたようです。もちろんローマ帝国は古代国家で、今の日本は近代国家であり、社会体制は異なります。税制や社会制度の違いは当然あるでしょうが、参考になるのではないでしょうか?

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福井 まさにそうです。皮肉を言いますと・・
 インフラ。インフラ・ストラクチャーですね。公共工事でこしらえる施設ですね。道都とか、下水道とか。上水道の整備事業を今の社会でもインフラ整備と言いますね。
 そのインフラという言葉がまさにローマ時代につくられました。

 そのインフラというのは、例えば、インフラ・レッドであるとか、インフラ・ソニックとか言うのは高周波で耳に聞こえなかったり、目に見えなかったりするんです。
 つまりインフラというのは、普段は目に見えないし、わからないものなのです。ここで隠喩として暗喩としてローマ時代から、あったということです。

 これはとても深い話です。だから常に重要性をPRしていませんと国民に理解してもらえないのです。ローマが続いたのは地方自治ですね。それぞれの民族を殺さずに、支配はするけれども、属国にするけれども、今までどうり生活してください。

 民族として仲良く暮らしてください。そのためにインフラストラクチャーがあったと。物凄く志が高かったんです。志がいかに大事であったか。常にわたしたちは言わないといけないと思います。

 だけど僕たち日本人は「ソーシャル・キャピタル」というものを持っています。隣組とか。日本人の農耕民族としてのおつきあいです。一緒に農耕して作業して、田植し、稲刈りとか仲良く暮らしていました。そのあたりはローマ人はありませんでした。

 僕たちの日本は持っています。それをソーシャル・キャピタルと言うのです。社会的な基盤。私たちは忘れてはならないと思います。「ローマ人の物語」を読むと常に思い出すところです。

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西村 国の補助はだいたい50%で、後は地元自治体負担です。高知県の場合地方自治体が弱っているので補助すら受けられない状態になりつつあるのではないのでしょうか?
 福井さんは「農業の輸出」「外国人観光客、特にアジア地区からの誘致」を言われていました。

 地元を「元気にする」方策は国のメニューで「高知の特性を生かし使えそうだ」というものがありましたらご紹介いただけないでしょうか。

福井 人と意識ですから。教育そのものであると思います。地方の元気再生事業というので「環境と食」が高知は滅茶苦茶いいのである。JTBのアンケートでも高知で1番お気に入りのものは食べるものでした。と言っています。

 小夏や文旦や野菜にしても、お酒にしても。およそ口にするものは高知では素晴らしい。もう一回見つめなおして、棚卸をして、どこがどうなのか。素晴らしいのかを私たち自身が、理解しないと。理解しないとアピールできません。

西村 高知は大きな川があり国直轄のダムもあります。森林の間伐をした折に発生する林地残材をチップ化し、木質ペレット化しますと「木質バイオマス地域循環システム」がダムで展開することが可能です。
 熱源と電気も起こせ、エネルギーの地産地消と環境対策、排出権取引の対象となりダム上流域の人たちにとり仕事を生むしくみになりえます。ダムは迷惑施設から利便施設へ転換できます。

 早明浦ダムや大渡ダム、中筋川ダムなどに可能性があると思いますがいかがでしょうか?(木質バイオマス地域循環システムについては別紙参考)
 国の直轄のダムで木質バイオマス地域循環システムが稼動すれば山間部は元気になると思いますがいかがでしょうか?

 ダムの上流域の人たちは水没したりして生活や暮らしの場が奪われてきました。国土交通省の直轄のダムで木質ペレットをこしらえるプラントがありますと、そのペレットをつかって発電したりできます。また地域の人、上流域の人も間伐材を持ち込んでそいれが現金収入になれば地域が元気になります。そうなるとダムが迷惑施設から、ありがたい施設になると思うのですがいかがでしょうか?

 高知県は森林が多く大きなダムもあります。ダムにその視施設ができると山間部の人は元気になり間伐も進みます。その先鞭を国土交通省直轄のダムでしていただきたいのです。

 福井さんのサイトで自然体験の学校なども組み合わせて出来る。と表現されていましたが・・。これは1つの政策になるのではないでしょうか?

福井 だれも注目していただけなかったのですが、福田ドクトリンでこの間出しました。「排出権取引やります」がありました。誰もマスコミは誉めてくれない。
 これはごっついことなんです。どうしてかと言いますと、京都議定書の時に、当時の大木環境庁長官が「6%マイナス」を約束しました。

 その時は凄いバトルがありました。経団連と秘密文書が交わされました。約束するけどええからと。経済界とは。そのことを最近言われる人が出てきたので、本当ではなかったかと思います。

 今回福田総理は、洞爺湖サミットで「2050年に二酸化炭素排出量を半減しましょう。私たちも60から80%下げましょう。」とこれは凄いことであと40年で現在の二酸化炭素排出量を6割から8割削減することですから。

 今の石油消費量を2割にすると言うことですね。それをやるのに際しては僕たちだけではできません。

 排出権取引ですね。これから増えようとしているインドの工場に省エネルギー技術を差し上げて、今から排出量を増えようとしているのを抑える。その排出権を買うのです。地球全体で排出量が減ります。

 私たちの分を減らすためにインドで減らす。それは京都議定書で認められています。経済界は最初こそやり気はなかったですが、今回は「やります」と言いました。

 物凄いことです。誰も誉めてくれませんが。排出権取引で、日本国内取引ですが、木質バイオマス地域循環システムは使えますね。

 間伐材をチップ化し、ペレット化し、木質ペレットを燃焼させてエネルギー、冷暖房や発電につかいますね。石油の削減にもなりますし。

西村 高知は大きなダムが国土交通省関係でありますので、先鞭をつけると言うことでは可能ではないでしょうか。

福井 国土交通省も環境目的になっています。ガソリン税も環境目的税になります。

西村 水資源公団の人達が」大きな関心を持って中嶋健造さんの話を聞いていただいたようです。早明浦、大渡、中筋川、坂本などの大きなダムが高知県にはありますし。ダムの近くに木質バイオマス地域循環システムのプラントをこしらえていただいて、地域交流センターも併設してやれば、ダムの上流域の人たちにメリットが出る仕組みでうs。

 どんどん間伐した材木を持ち込んで来ます。間伐が進みますから森も生き返ります。現金収入にもなります。ダムも活用されます。悪いことは1つもありません。地球閑居の為にもなりますし。

 その事例を「アジアの人たち」に売り出すこともできますから、即実行できれば良いと思いました。
 仁淀川町も間伐がどんどん進行し、個人林業主などからどんどん間伐材が持ち込まれすぎて、抑制しているようだとも聞きました。木質ペレットを消費する先をもっと今後開拓しないといけないのです。

 その先鞭でダムにそのプラントが出来るととてもいいのです。

福井 木質ペレットを効率よく燃焼させる実験が行われていますね。ボイラーレベルの実験段階であると聞いています。

西村 この実験などがうまくいくと森がたくさんある高知県は「宝の山」を持っていることになります。

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福井 一昨年から間伐が公共事業になりました。コペルニクス的転換です。「間伐が公共事業ですから」だけど個人の山は1割負担です。その1割の負担が払えないのです。
 他所の県は1割負担分を県で出しているところもあります。高知県はその1割負担を県が出すことが出来ないのです。

西村 間伐材はプラントへ持ち込めばトン3000円で購入してくれます。ダムのあるところはどんな山奥でもきちんとした道路がありますし。
 「呼び水」的に国土交通省あたりが、木質バイオマス地域循環システムのプラントをダムに併設してこしらえていただいたら、モデルになるので、早く促進できます。

 ダム周辺は道路が整備されています。間伐した地域から車で0分程度のところに、間伐材を売る場所があれば言うことはありません。高知県の拠点、拠点にダムがありますし。流木も活用できますし。燃やして灰ができれば、畑で活用できますし。クリーンエネルギーですし。

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福井 ダムの周辺の市町村は小さく財政事情も厳しい自治体ですね。例えば早明浦の上流域になる大川村には道路や橋があります。今の状態では維持管理は村の予算では殆ど出来ないと思います。

 こういうプロジェクトをこしらえているから道路の維持管理が必要である、使えますねと言うことで使えますね。

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2008年8月26日 (火)

あるべき高知の観光とは? 9月5日(金)

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西村 今月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストは衆議院議員の福井照さんです。福井さんは元建設省(国土交通省)に勤務され都市問題に大変詳しい人です。取り付きにくいと市民には敷居の高い都市計画問題や、まちづくり問題をわかりやすくお話いただけると思います。

 今日のテーマは「あるべき高知の観光とは?」でお話をお聞きします。

 福井さんは観光についてご自身のホームページの中でこう述べられています。
「「観」とは、易経・お経から来た言葉です。他国の王様を賓(ひん)(案内)するときに使われた言葉で、観光の「観」は単に目で見ることではなく、心をもって深く内面まで見つめること。つまり「観光」とは、国の光を見ること、人々の顔が輝くことを見ることです。」と言われています。

 具体的にはどういうことなのでしょうか?沖縄や北海道は「観光地」というイメージが沸きますが高知は正直「観光地」ではないのではないでしょうか?
 桂浜は5分で飽きますし、あそこに高知城があり、龍河洞(りゅうがどう)でもあれば少しは観光地と言えますが。

Iriomote (沖縄の八重山。竹富島)

 易経・お経から来た言葉からすれば高知は全然観光地ではないように思いますがいかがでしょうか?

F1_r 福井 そうですね。今言われたように中国語では観光のことを「旅遊」(りょうゆう)と言いますね。「旅に遊ぶ」という意味です。

 それで「ツーリズム」=旅遊と言います。日本では「観光」と言いますね。本当は凄く深い意味のある言葉です。今言われたように易経。お経から来ています。当たらぬも八卦、四書お経の中に「国の光を見る、王に賓(ひん)たるにによろし」それを私たちの明治時代の先輩が「観光」と言う言葉をこしらえたのです。

 それで「ツーリズム」という英語に当てようとしたのです。つまりわたしたちが普段生活している生活の仕方が、「活き活きしてわくわくしている」「どきどきしてて、顔が光っている」「笑顔が溢れている」ということを「国の光」と言いました。

 そのことを「見せる」ことこそ最高のおもてなしである。ということです。
 高知の言葉にも「近きもの喜べば、遠き者来る。」とあります。つまり私たち高知県民が喜んでいれば、遠くからお客さんがどんどんやってくる。とういうことです。

 深い言葉は深い言葉です。でもあんまり「観光だから」「ツーリズムだから」特別のことがあるとかではなくて、普段私たちが生活している、生活の様子が家族同士で喧嘩してもやっぱり幸せに暮らしている。そういうことが一番大事ですし、根幹であると言うことです。

 ツーリズムに「観光」と言う言葉を使っている日本人には最高に知恵者であると言えるでしょう。ですから「ホスピタリティが足りない」とか、「はりまや橋ががっかり名所である。」とかいろいろ観光の分野では足らないところはあるでしょう。

 しかし大事なことは「私たちが今いかに幸せに暮らしているか」と言うことなのです。不満だらけであると思います。「高知県民が不満だらけですから観光客が来ない。」というところに本質があるのです。けんちゃんが最初言われた易経・お経から来た言葉の意味はまさにそこにあるのです。

西村 なるほど北海道や沖縄のような自然がどうのというよりも、高知県民の日常の生活の不満が高知県民に溢れているから観光客は寄り付かない。来ないぜということなのでしょうか。

福井 まさにそういうことです。不満だらけの顔を誰も見に来ませんね。そういうことなのですね。

西村 よくわかりました。関連した質問です。観光産業は地元仕入れ率が高いと言われています。県外からの観光客が増加すればホテルが潤い、タクシーやバス会社も潤い、みやげ物としてお菓子や農産物や海産物なども販売量が増えます。まさに地場産業であると思います。

 現在高知県の観光客は500万人前後だと言われています。これを倍の1000万人にすれば県民皆ハッピーになると思います。なにかアイデアなり方策はありますか?
 また成功事例などあればご紹介ください。

福井 国内のお客さんを他所と取り合ってもしかたがないと思います。日本は人口が減少していますし。
 一方中国の沿岸部の人や、台湾や韓国、あるいはインドの方など。あるいはマレーシアやインドネシアも所得が上がってきています。どんどん日本へやってきています。

 いままでは日本へ来る観光客は欧米人ばかりでした。これからはアジアの観光客を意識しないといけないですね。アジアのお客さんをいかに高知に呼んでくるか。そのことがポイントであると思います。

 北海道ですね。暑いアジアから雪を見たい。オーストラリアでしたらパウダースノーでしょう。季節が夏冬逆ですし。オーストラリアの夏に北海道へやってきてスキーを楽しむ。という観光客が今激増しています。

 そうするとなにが起こるかと言いますと。北海道と九州で今起こりつつあります。日本語の交通標識や看板、案内に英語と中国語とハングルが書かれる様になりました。ふだん私たちが目にしている風景とは異なるようになりました。

 そういう気遣いが「ホスピタリティ」「やさしさ」であるとわたしは思います。ターゲットは海外からの観光客です。これを目標にまちをどうするのか。観光産業をいかに延ばしていくのか。

 小樽運河の話しになります。この話しになると2分ぐらいかかります。高知もそうした事例(新堀川など)をかかえていますので、お話します。

 小樽運河はしっとりした運河がありました。半分以上埋めました。道路にする計画がありました。その時に全国的な反対運動がありました。それをコペルニクス的に展開をして「それでは綺麗な道路にしましょう」「遊歩道にしましょう」すべての橋はデザインしましょう。」「倉庫は店になるから、外は残して中は改造しましょう。」とあれは何年ぐらい前か忘れましたが、小樽運河をそうした考え方を活用して整備をしましたら、反対運動は収まるどころか、観光ポスターや小樽運河と言う歌が出来るはで大変身しました。

 さきほども言いましたが、まちのに便利なもの。しっとりして、ああ綺麗だなと、いいもんだというものをこしらえれば、海外の人も見に来るし、何よりも地元市民がそれを好きになります。それを誇りし、自慢するようになる。それがひとつ、ひとつ手法ごとの成功例はあります。

 さきほどの本質論の続きからいいますと、観光の目的地を作るというターゲットはアジアの方です。そしてアジア人として農耕民族、漁労民族として、しっとりとするという共通の目を持ち感覚をもっているので、それを活かしていきたい。

 だから高知こそそれが出来ると思います。これだけ自然が残っていて、農耕民族で、海はこれだけ綺麗で、黒潮の色を見せられる。最高のロケーションがありますね。居間から飛躍的に高知は延びると思います。

 Niyodogawamori (高知は都市の近くに仁淀川という清流があります。)

西村 以前福井さんは「小樽運河も道路特定財源でこしらえたものです。」と言われていました。高知市におきましては新堀川と言う歴史的な運河を道路特定財源で建設されている県道はりまや橋ー一宮(いっく)線は、新堀川に蓋をし、道路にしています。

 中江兆民の生家や儒学者岡本寧穂や武市半平太の道場跡も新堀川周辺に残されています。またアカメの幼魚や絶滅危惧種のカニであるシオマネキも生息している高知市中心部のビオトープであり、ウォーターフロントでもありました。
 新堀川などは貴重な観光資源になる可能性があるのですが、どうも道路特定財源とはかみ合わないようでしたが。そのあたりはどう思われますか?

 さきほど福井さんが言われた自然も農耕民族も高知はあるとは思いますが。それをうまくコーディネイトすることができれば新堀川の道路計画に反対する人はいなくなるとは思いますが、そのあたりはいかがでしょうか?

Shinbori6021_r (新堀川は道路の下に)

福井 まさにそのとうり。景観ですよね。デザインです。建築にも土木にもデザインする人がいます。それに加えて画家であるとか。本四架橋の橋の色やデザインも画家が決めた話です。

 すべて人間に関わる綺麗なものを扱っている人に決めてもらう。それで景観計画をもう一度やり直したほうが良いとは思います。あんまりやり直すなんていうと市も県もあっと思うかもしれないけれども。

 最も大事なのは水面なのです。下水道整備率が今でも県庁所在地で高知は一番遅れています。だから下水道を整備して、水面に魚影を。朝倉などにもそのような場所は拘置しにはたくさんありますが、都市の真ん中で、水面に魚影が映る、綺麗な水面をつくる。それをまずやるべきですね。

 水質を良くすればビオトープはできますね。それから道路こしらえたりする景観形成ですね。ファサードと言いまして建築物の前面だけは「歴史的景観にする」とか、石畳風にするとか。城下町風にするとか。

 工夫がありえると思います。けんちゃんの指摘は一番大事なところを指摘していると思います。ですので「かみ合わないといけない。」ですね。

西村 現実にはなかなかかみ合いません。かみあった事例ですか。福井さんのほうで日本の事例や世界の事例は詳しいと思いますがいかがでしょうか?
 また「観光」を活用したまちづくりで高知に参考になる事例はありますか?アジアの人が来たら良いといわれました。先進事例がありますか?

福井 小さい町ならば、長野県の小布施町(おぶせまち)があります。

 葛飾北斎の里です。建築も街路も公共構造物もすべて1人の建築家がデザインしました。1人の建築家がデザインすることで町全体が同じ思想で形成されます。
 小さな町だからこそ出来たのではないかと思います。

 また観光地であったが、一時的にものすごく落ち込んだ大分県別府市。こちらは「観光大学を落ち込んでいる最中にこしらえました。

 それこそアジアから留学生たちを誘致して、別府温泉などで勉強してもらって母国に帰る。母国では別府のことを宣伝するから、母国から観光客が別府へやってきます。
 アジアの人にまず留学生として来ていただいて、料金が高くないように大学で勉強していただいてと。観光大学というのも仕掛けです。

 もっと仕掛けであると言うのであれば、金沢です。お城があって100万石と高知の24万石とは違いますが、たかだか数倍の規模。お城があって城下町があって、伝統があって、歴史と文化と風土がある。なにが違うかと言いますと金沢ものづくり大学です。賀沢市営でつくりました。

 宮大工を勉強している人。土塀をつくろうと勉強している人。あれはなかなか難しいことです。実際に金沢城を修復しながら勉強をしています。
 ぞして実際に街へでてファサードを作り直す。勉強をしながら街ができあがるという。これは滅茶苦茶知恵のあるやり方ですね。こういう学校を高知でもつくってもらいたいですね。

 高知城の石垣づくりは穴太(あのう)積みといいまして(滋賀県が由来)、滋賀県から職人が来られて現在修復しています。全国的に価値のあるお城です。ですので城下町風のまちづくり。龍馬が見た風景を地域で、ストリートで復元したら激増するとは思いますね。

Kochicapitaru1 (高知城)

西村 話が面白いので時間があっという間になくなってしまいました。もっとお聞きしたいことはたくさんありました。時間の制約がありますので一気に聞くようにします。

 高知の資源と言われているものに「坂本龍馬」があります。「よさこい祭り」もありあります。それから「路面電車」と「まんが」もあります。高知の独自性、観光と言う場合に外せないところではないかと思います。

 それらの活用法などで福井さんのほうでアイデアなり事例があればお願いします。

福井 僕が個人的に思い観光資源で世界1であると思いましたのはポーランドの「アウシュヴィッツ・ビルケナウ国立博物館」ですね。

 ポーランドでユダヤ人を虐殺したところです。戦争そのものが博物館。ユダヤ人が虐殺された施設がそのまま保存されていて、毎日世界中から観光客が押し寄せてきています。日本語のVTRもあります。

 収容者の現場がそのまま保存されています。

 だから災害だから、戦争だから観光とは別というのではなくて、観光というのは人間そのもの。現在の自分。過去の自分。を見たい、出会いたい。知りたい、だから行きたい。というのが原則であると思います。

 今まさに龍馬なども。よさこいもそうですが、今度のサミットもYOSAKOI・ソーランがアトラクションで踊るそうですが、ルーツは高知だろうと言いたいですね。龍馬でも本場は高知やろうと。全国ベースにもやはなっていますね。ですので「高知でしか見れない。」ものを提供する。

 災害であってもいい。地震であってもいいのです。この戦後取り残された今の杏示唆であってもいい。つまり今の「マイナスをプラスにする。」を高知を見に来てください。と言う発想のほうがたくさん人が高知へ見に来てくれるように思います。

西村 話はつきないとは思います。もっとお話をお聞きしたいとは思いますが、今回のテーマでのトークはこのあたりにしたいと思います。

福井 市長がやる気になれば可能な話ばかりであると思いますね。標識を外国語表示する(英語・中国語・ハングル)は既に博多がそうなっています。外国人観光客を受け入れるのならそのあたりの整備と受け入れ側の意識変革が必要になるでしょう。

 まず韓国からの修学旅行の受け入れから始めると良いと思いますね。中国も少しづつですが増え始めています。子どもがポイントです。

 金沢の21世紀美術館もみのさんという東京からトレードされた人が来られて、現代美術を無料でずっと鑑賞させてようです。そしたら親に子供たちが言うて、親も一緒に来館するようになりました。それから爆発的に来館者が増えました。

 日本人でも外国人でも子供がポイントですね。

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2008年8月25日 (月)

福井照さんが番組に出演されました

 9月番組には衆議院議員の福井照さん(自民党・高知1区選出3期目)が登場されます。元建設省の都市局勤務(現国土交通省)であった福井さん。都市問題や都市計画に詳しく、最近は党の水産部長もされているいようで、田舎をどう売り出すのかを常に考えられているうようです。

 観光問題、都市問題、国策の引き出し方、政治と理念の問題という4つの項目を軸に質問項目を組み立てました。どの質問に関しても自分の言葉で回答をいただきました。
 聞いていて面白く、収録の時間が足りないと思いました。

 
 あるべき高知の観光とは?       9月5日(金)

 あるべき都市の姿について        9月12日(金)

 国の施策の最大活用法とは?    9月19日(金)

 心の自由民権ー人生主義とは?  9月26日(金)

 福井さんの政策は面白いと思いました。もっと多くの県民は耳を傾け、討議をすべきであると思いました。都市計画をきちんとわかる政治家は日本では珍しい。あえて先人がいるとすれば東京市長を歴任した後藤新平氏ぐらいだろうか。

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2008年5月 5日 (月)

グローバル社会と高知の世界について

西村 今月のけんちゃんの今すぐ実行まちづくりのテーマは「高知の根源・由来を考える」ことです。よく使用される「高知らしさ」について何を持って高知と言えるのか。徹底的に検証しようと企画してみました。

 ゲストは島本茂男さん。以前の番組「けんちゃんのどこでもコミュニティ」に出演いただきました。毎週金曜日にはりまや橋商店街に占い師として登場されています。宗教や歴史分野に詳しい人です。

 もう1人のゲストは中平貴士さん。東京在住ですが全文が土佐弁で筆記されているブログ「土佐のローカリズムちや」の作者。土佐人にあくまでこだわり古代史まで遡って検証されています。お仕事はクリスタルを媒介にしたセルフヘルプにもとづく癒しの仕事をされています。今回の収録は中平さんが高知へ帰省されている時期に行われました。

 さて今回のテーマは「グローバル社会と高知の世界について」でお話をお聞きします。小泉内閣あたりから「グローバル・スタンダード」(=アメリカ・スターダード)が大流行し、地方の暮らしを蔑む傾向が強くまりました。その結果日本の社会は「乾いた格差社会」になりました。
 高知は東京都は対極の世界であるべきであると思います。中平さんはそのあたり東京から高知を観察されていてどう思われていますか?

中平 そうですね。まず東京の真似をせずにもっと高知らしい社会や世界を目指すべきですね。それは高知だけではなくそれぞれの地方が価値に基づいて、様々な多極的な社会ー世界を目指すべきだと思っています。

 それが(私が考えるローカリズムであると思いますし)私のブログの「土佐のローカルりズムちや」の題名になっています。

 東京はバブル崩壊後、日本経済思想が亡んで、アメリカスタンダードに飲み込まれて行きました。

 地方が連帯してアメリカスタンダード、新自由主義と対抗しなければ日本は草も生えない不毛の大地になるのではないでしょうか。

Niyodogawamori (高知は豊かな自然がある。仁淀川)

西村 世界経済はアメリカ経済の破綻であるサブプライム問題で世界同時不況になりました。投資先を失ったオイルダラーや政府系ファンドは利益確保のために石油への投機をしています。そのため石油価格は不況にもかかわらず高騰し、経済に深刻な打撃を与えています。
 「お金に支配される経済」については島本さんはどう思われますか?

島本 まずお金に支配される経済では人々は幸せにはなれないです。さきほど言われました一連のことでそのことがいよいよ明らかになってきました。

 お金というのは「物やサービスを交換する媒体」としておおいに流通させるならそれなりの価値を持っています。しかしお金を中心にしてお金を溜め込む。増殖させる。そのことだけを考える経済活動ばかりでは人々の暮らしは貧しくなるばかりで、遂には死滅してしまうでしょう。

 私達はとても危険な社会に生きているのではないかと思います。

西村 「お金だけが絶対でお金だけが増殖して、人々の暮らしは貧しくなる一方だ。」と島本さんのご指摘のようにおかしな社会に成りつつあります。ではどうすれば良いと思いますか、。また高知はどうあるべきですか?
 何か事例や歴史的な事例などありましたらご紹介下さい。

Shimamotoss01 島本 まず意識を「金ではなく、ものやサービス。人や命に移すことです。」
 金よりは命が大切なことは当然のことなのに、その当たり前の事が揺れています。これは全世界で考えていき、実践しなければならないことです。

 更に高知では、パイロット事業というか、1番槍をつける活動をすべきであると思っています。世界を高知から変えてやるぞ。という発想がほしいところです。

 それから事例になるかどうかわかりませんけれども、「物々交換の発想」「贈り物 贈与の発想」を取り戻すことを始めることも必要ではないのかなと思います。
 更に何人かの人で1つのものを持つ。「共有」の思想や、労働力を出し合う「手間がえ」から「結い」とか「講」の活動に展開していけばいいのではと思います。

中平 そうですね。島本さんと同じ意見になると思います。ではどうすればいいのかということですが、まず「意識を変える」「気付く」ということです。
 気付く為にはまず考えると言うことです。更に考えると言うことは、まず「既成概念を信じない」ということですね。

 それはまず「すべてを疑う」ことにつながります。高知はどうあるべきか。ということですが、さきほど言いましたことを1つ1つ積み上げていくことですね。
 これは哲学的な問いかけです。哲学がなければ高知らしさがないと言うことになります。

西村 「人が少ない」「自然が豊か」「歴史がある」というのは高知のアドバンテージであると思います。しかしそれを産業振興や観光、商業で活用しているとは言えませんね。それはどうしてであると思われますか?

島本 まずそのアドバンテージをきっちり(高知の人達が)きちんと認識していない。共有していない。それゆえ活用しようという発想がもてていないと思います。
 まず高知のよさ。高知のらしさを十分に知ること。そういうことが大切であると思います。

 それから売り込むことの下手さ。伝達力の乏しさも関係しているのですね。

中平 そうですね。島本さんも言われていますが、「高知県民が自分のことに気付いていない。」それは私たち高知県人が「東京を見ゆう(見ている。意識しすぎている)」のではないでしょうか。

 東京の価値に染まっている。(東京の物差しで高知を見て卑下している。)ですので高知の価値をきちんと見ていないし、気付いていないのではないのでしょうか。
 人が多くて密集しちゅう(している)東京のほうが経済規模が大きくなり、いろんなものが生まれる。そして発展する。そういう構造を今の高知県人は「善」だと思い込んでいるのではないでしょうか。

西村 島本さんや中平さんのご指摘がありましたが、いつのまにか「東京的な価値観で」高知のわたしなんかも高知を見てしまって、自分の郷土や経済を「見下げた」見方をしています。

 こうした今流行のクローバル世界(アメリカ的な新自由主義的な考え方)と対極なのは、「ロハス」であり「スローフード」であり、地域生態計画(エコロカルジル・プランニング。あるべきものがそこにある都市計画)であり、有機農業であり、木質バイオマス地域循環システムなどは高知では成立しそうなしくみであると思います。

 食のあり方、生活のやりかた。働き方。生き方などを提唱することが必要ではないでしょうか?

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島本 大いに必要であると思います。食は「地産地消」。生活はシンプルに。働くことはお金のためでなく、生き甲斐の為。人のため。社会の為。地球の為。という生き方を提唱していきたいです。

中平 わたしも必要であると考えています。日本人だけでなくて世界の人たちの新しいライフスタイル・思想というものを生み出さないといけないと思います。
 そういう立場に日本はいると思います。日本のなかで高知が1番最初にそれをやらなければならないといけないと思っています。それをしないと世界は変わらないと思っています。

西村 今福田内閣で総務大臣をされている増田寛也氏が岩手県知事時代に「がんばらない宣言 いわて」を提唱されていました。作家椎名誠氏らとの対談が印象的でした。
 高知の場合なんか影が薄いような気がします。

 高知のアイデンティティというか、元になる思想が必要であると思います。そのあたりはどのように考えられますでしょうか?

中平 そうですね。わたしは「命の思想」というものを打ち出していくべきであると思います。これはどういうものかと言いますと、古神道とかなり重なってくると思います。それと同時にわたしが今研究している「土佐邪馬台国」とも重なって、「命の思想」というものをこれから高知県人が全面に打ち出して、高知の再生、復興を行わなければならないと思っています。

西村 お金でない、日本の円ー経済優先、お金優先のライフスタイルではない生き方。それを高知県民は世界に優先して実行しなければならない。そのあたり島本さん具体的にお話いただけないでしょうか。

島本 中平さんと一緒に考えた「命の思想」。それは古神道から由来するものです。土佐人は縄文を色濃く残しています。縄文人が自然とともに生きていたように、自然と交流しながら,神とともに生きていたのです。

 そういうことをとりもどすことによって、生きていく。自分たちの命を燃え上がらせることで生きていく。くだらないお金のやりとりでどたばたする生き方ではなくて、自然にそくして生きていく。そういう生き方を提唱したいのです。

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