福祉関係

2008年8月29日 (金)

心の自由民権ー人生主義とは? 9月26日(金)

西村 今月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストは衆議院議員の福井照さんです。福井さんは元建設省に勤務され都市問題に大変詳しい人です。取り付きにくいと市民には敷居の高い都市計画問題や、まちづくり問題をわかりやすくお話いただけると思います。

 今日のテーマは「心の自由民権ー人生主義とは?」でお話をお聞きします。

 福井さんはホームページのなかで「好きな時に子育てができ」「好きな時に親の介護ができる」「またなによりも大切な事、即ち自分の心のケアも好きな時にできる」、自分の人生を設計どおり生きることができる、そんな人生を支援することを本意とした社会を創らなければならないと思っています。」

 そのためには

「今必要なのは枝葉のような個別の政策ではなく、より上位概念であり、個別の政策をコントロールする領域、即ち人間のあり方を根本から見つめ直すベーシックポリシー、或いはスーパーポリシーといってもいい領域であると考えます。

 今の日本からこの分野がすっかり抜け落ちてしまっているからこそ、政治不信はむろんのこと現代人の根源的な不安、不満に立ち向かうことができないでいるのです。」と言われています。哲学のようですが、今一度解説をお願いします。

F3_r 福井 今言われた途中で、皆さんは「気を失った」と思うんですけれども。
 たとえば後期高齢者医療制度に対する国民のブーイングというのも、1つの現われなんですね。というのはやりたいことは、できるだけ長生きしていただきたい。1分でも1秒でもわくわく、どきどきして長生きしてもらいたい。そう生きてくださいね。と。

 そのために必要な医療費は確保したいので、こういう仕組み(後期高齢者医療制度)にしますと。今まで市町村ごとにアンバランスだったしたので、県全体で1つにしますと。そういうことなんです。それだけなんですね。

 後期高齢者とか。いきなり年金から天引きするとか。あまりにデリカシーがない。ということなんです。僕に言わせばデリカシーがないとか言う問題ではないんです。
 つまり目的なんですね。僕も行政にいましたので、目的意識がはっきりしていなければ、すべて誤解を生んだり、うまくコミュニケーションができなかったりします。そういうことなんですよ。

 今まで戦後経済を立て直す。地域を立て直す。それから貿易をもっと増やす。それが行政目的でした。もうそれは終わりました。もちろん外交や防衛も必要です。今からは「人間1人1人が1番大事。」「1人の人生がいかに守られているか」がお互いに分かり合うこと。「1人1人の人生が1番大事であると言う社会を作り上げること。」を目的にして政治も行政も魂の底から心を合わせていかないとならない。

 というのを自由民権運動にひっかけて「心の自由民権」と最初から申し上げていました。自由民権の国高知ではそう言っているけれども、東京ではコミュニケーションできないので、「今までは経済中心の資本主義だったけれども、人間を大事にする。1人1人を大事にすると言う意味で、資本主義から人生主義へ。人生が1番大事。目的である。そんな世の中にしましょう。」と言っています。

 いろんな事件も起こるでしょう。くっついたり離れたりするでしょう。殆ど苦しみの人生ですからね。でもそのたびに暖かく、支援できるような、人生の都合に合わせて行政が動いていく。そういう仕組みに変えなければいけないということです。

 例えば市役所の部署(課)の名前も「20代課」「30代課」とか。そういう風でいいんです。今は縦割りも厚生労働省とか経済産業省とかの霞ヶ関の様式にあわせて県庁も市役所も組織になっています。

 そんなんじゃなくて市役所ぐらいは私たちの人生にあわせた、段階に応じた課(部署)であったらいい。ホテルによくありますなんでも相談できます人が、そこにいます。そういう組織。行政の考え方。政治の世界もそういう風に変える。根本的に変えなければ今は立ち行かないのではないか。そういう思いの投げかけなんですね。

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西村 同じような質問です。われわれ市民の側からしますと「政治家はどうしてあんな大きな家に住んでいるのだろう?」「政治家はどうして自分のことしか考えないのか?」とか「どうして政治家は金儲けできるのか?」と批判をします。

 しかし政治家主催の国政報告会などをたまに聞きに行くこともあります。
国政の報告などでは「これこれの道路をこしらえました。どこどこの地域に国の交付金を取り付けました。」という「成果を誇示する」説明があるのが普通のようです。そういう説明を聞かないと市民は納得しないようですし。

 有権者としては「地域に公共事業をたくさんもってきてくれ」と言うし、市民としては「政治家は自分のことしか考えないのではないか」とも言います。市民であり油研社の側が矛盾しています。

 お立場上困っておられると思いますがそのあたりの聴衆の反応とか。最近の政治の動き。あるいは国政の動きなど。かなり市民というか有権者の意識は変わってきたのでしょうか?

福井 9年前に第1声を上げたときはすごい熱い思いがありました。お互いに、僕自身がすべて考えたわけではなくて、皆さんと一緒に話したことをだんだん昇華して言って水蒸気になったんが「心の自由民権」というものです。

 そういう意味から言いますと高知県民はひじょうに進んでいるんですよ。ただそれは「潜在意識」なんですね。それをはっきり意識として顕在化して、表面に出てきて、だからこういう考えだ。と意識にのぼるというところまでは高知県民もそうだし、ましては日本国民全体はいっていないです。

 私も行政にいましたから、けっして政治家は尊敬しておりませんし。尊敬していない政治家にどうしてなったの?と家族に言われたりして。ですから政治家になったつもりもなるつもりもないですけれども。志はそういう日本全体を変えるとか。日本が世界に恥ずかしくない国にするとか。

 文化をつくる。ということをずっと都市計画をしてきましたので。文化をつくる。歴史をつくる。そういうことを生涯の仕事にしようと。やっていました。

 政治でもヨーロッパの政治家はほんの一言で、文化的知性と教養を感じさせることがあります。バチと言ったりします。そういう発言をする政治家は未だかつて日本にはいませんでした。

 あるいはパリの大改造をしたのは政治家の発想、デザインでやったのだけれどもそういう政治家は日本にはいません。

 戦前に後藤新平という人がいました。歴史的にはただ1人だけです。そういう意味で知性と教養。文化をつくるという様な政治家が1人でも2人でも出てきたら最高ですし。

 私の訴える「心の自由民権」というのは人の幸せとはなにかだけを毎日24時間考える政治家がもし100人いたら、抜本的に日本は変わります。

 幸せとは何かを考えず。なにも考えないでずっとこの100年間来ました。だから根本的な目的意識を持つことが未だにない。と感じています。

西村 福井さんは「私の政治信条」のなかで「ユーバーポリテック」=超政治、次世代のための政治。哲学・思想・歴史観・宗教性・時代認識・長期展望を備えた政治と言われています。

 それはグローバルな観点から、ローカルのことを考えることなのでしょうか?
 福井さんとは考え方が違うかもしれません。
 昔石橋湛山という政治家がいましたが、宗教家であり、エコノミストであり、「小日本主義」という大局観がありました。植民地主義を放棄しアジアの国々と共存して反映する展望をきちんと持っていました。
 自由民権運動の先駆者を先祖に持つ高知県民は「ないものねだり」をせず高貴な目的を持って活動をしようよということなのでしょうか?
 高知県民は潜在意識で高貴な目的があるとのことでしたが、表に出てくる兆候は出てきたと思われますか?

福井 十分出てきていると思います。
 こんなことを言いますといつも怒られています。政治の世界には「階層」があります。

 まず「選挙のレベル」があります。次に「政局のレベル」があります。この前の国会のような。それから「政策のレベル」があります。その次に「政治のレベル」があって、その次に「「ユーバーポリテックというレベル」-大政治という歴史認識があります。

 私たちが付き合っている政治家の人たちは、殆ど選挙のことしか考えていない人たちとしか付き合っていない。ということですね。
 
 今変わりつつあるのは「環境」です。2人の話は共通しています。地球環境で自分を見つめ直すこと。日本人が世界に誇れることは「自然との一体感」です。

 今分子生物学で60兆個の人間の細胞があります。100兆個の微生物がいて、長くても半年。早ければ3ヶ月くらいで酸素も炭素も水素も私たちの体の中で入れ替わります。

 だから食べるのです。食べたものはすべてわたしたちの血になり、肉になり脳細胞になり、すべての細胞になります。それで入れ替わったものが便や尿や汗で排泄されます。半年前の自分と今の自分とは分子レベルでは全然違います。なにも残っていない。すべて風になっている。

 これが自然との一体感を日本人は持っている。だから地球を大事にする。家族を大事にする。地域を大事にするのです。そういう発想は欧米人にはないのです。

西村 2000年以降日本の自殺者は3万人を越えています。少子高齢化社会で人口減少になっている日本で自殺者の数が減らないのはなぜなのでしょうか?
 小泉内閣の構造改革により「格差社会」がより大きくなったからなのではないのでしょうか?3万人の自殺者の数は異常であると思います。

福井 異常事態です。3万人の下にピラミッドがあります。うつ病の方が30万人。うつ病予備軍が300万人。日々苦しんでいる人が3000万人。そういう大きな山があり、水面上に出てきているのが3万人ということです。

 ですから何千万人という人々の心が病んでいるのですね。と言うのは最初の話しに、戻りますが、「思いやり」とか「尊厳」とか、日本人が農耕民族としてずっとしてきたここと。助け合って生きてきている。助け合いいつくしみあい共同して働いて、同じ分け前で暮らしていた。

 そういう農耕民族としての暮らし方が、小泉ー竹中路線の「新自由主義」のリベラリズムでぶち壊されました。それで格差が出てきました。それで心が病んでいる。というのはまさに至言だと思います。そのとうりだと思います。

 ですから自殺者対策とか、うつ病対策とかなんかではなくって、今の私たちの暮らし方の根本原理というものをもう一回見つめなおして、日本人の良さは、「一緒に助け合って生きていくんだ。」と。同じ分け前で生きていくんだと。

 それは社会主義だと言われようが、そうなのです。

西村 それは以前福井さんが言われていた「ソーシャル・キャピタル」という考え方でしょうか?いわゆる共同体意識でしょうか?

福井 共同体ですね。

西村 僕らも中途半端にしか習いませんでしたが「ゲマインシャフトとかゲゼルシャフト」とか。ゲマインシャフトのようなものでしょうか。

福井 中国人の諺に「日本人に気をつけろ。社会主義者になってしまうぞ。」というのがあります。それぐらい世界では日本は「社会主義国」だったと。
 つまりいかに平等に「分け前」をもらっていたか。かつての日本。つい20年前、10年前までの日本です。

 それはつい30年前、40年前までは福井さんの田んぼもご近所全部が出て、田植をし、稲刈りをした。同じ分け前で、同じ所得で。助け合って生きてきました。というのが日本民族の原点です。その生き方を忘れてはいけません。

 

西村 ユニバーサルな社会の実現は可能なのでしょうか?そのためには市民1人1人が差別も偏見ももたないユニバーサルな考え方にならないと実現しないのではないのでしょうか?

そのあたりはどのようにお考えになるのでしょうか?

福井 ユニバーサル・デザインの根本はそれこそ、普段の普通の人がいかにラクチンで、気持ちいいなというデザインができるかということです。
 道路にしてもLRTにしてもそういうことだと思います。

 ですから原点で、いかなる人も同じように、同じような気持ちで、造ったりできるかというふうなことです。

 すべてのひとが共同して、ソーシャル・キャピタルですね。すべてのひとが参加して同じ喜びを味わえるような。そんな場をどうやってつくれるのか。それがユニバーサル・デザインです。

西村 先日も福井さんは高知福祉機器展も見学行かれたようですね。人間の尊厳を保つための福祉機器とか。機器をいろいろ体験されたうようですが・・。

 そのあたりの感想などはいかがでしょうか?

福井 個人的にはいろいろ失敗したことがありました。車椅子をエスカレーターに乗せる機械をつくろうと思ったりしていました。本当に難しいんですよ。

 ものすごく微細な技術が必要で、遅々として完璧にならないのです。実際開発に携われておられる技術の方々は頑張っても誰が乗ってもスムーズに行くなと。

 恐怖感もないような。是非設計をしてもらいたいとおもいます。

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2008年8月27日 (水)

あるべき都市の姿について 9月12日(金)

西村 今月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストは衆議院議員の福井照さんです。福井さんは元建設省に勤務され都市問題に大変詳しい人です。取り付きにくいと市民には敷居の高い都市計画問題や、まちづくり問題をわかりやすくお話いただけると思います。

 今日のテーマは「あるべき都市の姿」についてお話を伺います。

 高知市などの地方都市は、中心市街地が郊外型ショッピングモールの登場により衰退し、活力がなくなってきました。映画館すらない状況です。
 福井さんは以前英国も同様の状況であったが、郊外への出店を規制し、中心市街地と提携して出店するようになってから共存して繁栄していると言われました。

 それはいわゆる「まちづくり三法」促しているのでしょうか?高松市丸亀商店街の再開発ビルなどは成功事例と呼ばれるものなのでしょうか?

Ion1 (全国各地に郊外型大型主ゥピングセンターがつくられています。)

福井 そうですね。中心市街地を守るというのは国是であると思っています。役所(建設省)にいるときの最後の仕事が「地方の中心市街地の再開発」でした。最初の法律をこしらえました。

 地方の中心市街地の再開発は最初はアメリカから始め李ました。1980年代のアメリカでは地方都市が衰退し、中心市街地が荒廃し、ダウンタウンに低所得者の黒人層とヒスパニック層が入り込んできて治安が悪くなり、その地方都市から勤労者層もいなくなり、企業もいなくなりました。そのまちが「溶けて」なくなってしまったのです。

 その結果ダウンタウンが一番大事であるということがアメリカ人は理解しました。そこで都市の再開発施策を始めました。それがすぐに英国に波及し、90年代初頭に「タウンセンター・マネジメントという考え方をを英国が発明をして地方都市のタウンセターを皆が活き活きして歩いて買い物したり、食べたいものを食べたりするゾーンに中心市街地をしないと地方都市がなくなってしまう。

 そういう意味でTMOというのは、イギリスの考え方を直輸入して日本でも10年ぐらい前からやり始めました。

 なにが違いかと言いますとイギリスは主体はNPOなんです。タウンセンター・マネジメントの主体なんですね。日本はNPOがまだまだ未熟で民主主義が発達していないので主体が市役所なんですね。そこが全然違います。そこがせつなくて。成功例だとかなんだかは言われていますが、青森や富山や金沢の事例を言われますが成功事例が僕にいわせれば1個もないのです。

 どうしてかと言いますと。英国のサッチャー政権も最初は「規制緩和」から始まったのです。日本の地方都市がが小泉ー竹中路線で苦しんでいるように、最初は新自由主義でした。規制緩和、市場原理、すべてフリーにすると言うことでいままで規制してきた郊外への大型ショッピングモールをサッチャー政権は最初は許しました。

 だから地方都市の中心市街地がみるみるうちに衰退しました。いままで郊外のショッピングセンターはなかったからです。同じサッチャー政権は間違いに気がつき、すぐに郊外の大型ショッピングモールをすべて禁止しました。それ以来政権が変わっても、1つの郊外型の大型ショッピングモールは出来ていません。

 そういう施策のファクト・フィンディングがあって転換がありました。背景は日本と全然違っているのです。かつて許したことをもう一度禁止するのですから。
 「ごめんなさい」という激しい施策の転換というのが日本人にはなじめないということですね。

 日本では地方都市の中心市街とを守ることは国是なんだけれども、中心市街地がぼーとしているというので現在推移しているということですね。

Takamatu1_r (高松市丸亀町商店街の再開発ビル)

西村 それだけ思い切って規制緩和して、また規制を強化する。というイギリスならではですね。凄いことをしたのかなと思います。

 日本でも「まちづくり三法」というのは郊外へのショピング・モールを規制していく法律のように聞いてはいますが、それだけの拘束力があるのでしょうか?

福井 だいぶ効果は出てきました。県により強弱はあります。一切今後の出店は無理だなと思わせる県が出てきたことはあります。とにかくこれからは地球環境問題もありますので、都市はコンパクトにしてできるいだけ自動車を使わないようにする。楽しく街を歩いてわくわくどきどきしてお話もして、食事もしてという。これからは「コンパクト・シティ」が国是になります。

 なるべく郊外の大型ショッピングモールはつくらないようにことなんです。ただ郊外の大型ショッピングモールをこしらえる立場の人からしますと「まだまだ購買力があるではないか」と言う人がいます。

 高知でもあまだまだ郊外に2つくらいこしらえてもお客さんがやってくると言われています。と開発当事者に読まれているぐらいまだ私たちは購買力があるのです。

 しかし都市計画において、高知市長さんのポリシーにおいて少なくても当面は高知市には郊外型の大型ショッピングモールは出来ないでしょう。私たちの目標はなるべく都市をコンパクトにしていくことです。

 高知市は環境白書にも載りましたし、路面電車を活用して、低炭素社会のモデル都市として私たちは暮らしている。と日本中から既に認められています。より低炭素社会の象徴が中心市街地になるのです。中心市街地は商店街だけのものではない。学校も病院も、住宅も全部含まれるのです。これからはどんどん街の真ん中にいろんな施設をもってくるのです。

Borutimoa (都市再開発事例で有名なアメリカ・ボルティモア市のイナ。ハーバー)

西村 そのあたりの議論はいろいろ市民レベルでも行われていました。討論会を見に行ったこともあります。高知大学を中心街へ誘導する。高知女子大は池へ統合する。追手前小学校は廃校にして新堀小と統合、跡地を商業地にするなどお互い連携のないちぐはぐな都市再生プランが乱立しています。

  高知県や高知市には「都市計画不在」のように思われます。あるのは街路整備計画だけのようにも思います。
 都市計画とはどのようなものなのでしょうか?マスタープランにおいても高知では市民参加が保証されず短期間で決める傾向があります。市民参加と情報開示が中途半端です。

 お立場上お答えできにくいテーマかもわかりませんが、おかまいない範囲でそのあたりをどのように整理し、考えれば良いのは。お話ください

F1_r 福井 都市計画法は昭和43年(1968年)にこしらえて、その時に市街化区域をこしらえました。市街化区域とそれ以外の区域をつくりました。

 はっきりした線で区分したのです。しかしそうして区分した市役所ほど土地が安いからという理由で市街地以外の地域へ公共施設を移転させたり、新たにこしらえたりしていました。40年の悲しい歴史があります。

 いまは端境期であると思います。そうしたゾーニングをすると言う手法の都市計画が破綻をした。失敗したということは国土交通省もわたしたちも共通の認識になっています。ですから建物を建てるときの制限だけではなく、目標は地球環境に寄与するというこいとで都市をどうやってつくるのか。そのための規制があり、誘導がある。
 
 今までとは全く違うという考え方で都市計画をすればブレークスルーできると思います。

 今までの延長線で考えても何も進みません。お互いに不平不満だけいうて終わり。お互いをうまくとり持つ場所がないのですね。

西村 ないのですね。1990年頃の時代に高知市は横山市長の時代に、都市再開発のために都市計画税を導入する構想がありました。当時自分も青年会議所の時代でしたのでセミナー(都市再開発セミナー)などもやりました。
 地域地域の不満が地区懇談会で爆発して、行政側がそれを受け止めて対話しているうちに時間切れになりました。なかなかそれは難しいですね。

 福井さんが「あるべき高知の観光とは」で言われていましたように1つの街であれば1人のプランナーが設計したら景観も一貫したものになるから良い街ができますね。でもそうはなかなかならないからばらばらになります。

 もう1つの視点は防災の観点です。高知市は低地の街ですね。高知シティFMのある潮江とかわたしの住んでいる下知は南海地震時水没することがわかっているのに、現在物凄くインフラ整備をしています。電柱地中化工事もしていますし。

 水没することがわかっているのに市役所もどうしようもないし。高齢化、少子化だ、介護保険だがあるので、市役所も動けない。皆答えがないのではないでしょうか?
 そのあたりは国として国政として「救いの手」とか「方策」はありますか?

Futaba4_r (高知市下知地区や潮江地区は海抜0メートル地域)

福井 国として公共体としてはないんですよ。僕は役所の時もしていましたが「風水」ではないかと思いますね。占いだけではなくと(都市における)「風の道」「水の道」を守るということです。人間こそ自然だから。

 都市は人工で、自然と対立している。というのは全く間違いです。都市も自然なんです。人間が自然だからです。自然そのもののわたしたとが、自然そのものに、ナチョナリーに暮らしている。アスファルトだって、セメントだって自然のものですよ。

 そういう街の暮らし方はそこの風水論で、そこの龍脈が沸いてくる。地球からエネルギーが沸いてくるところに市役所、県庁やお城を建て、南側に海があって、広びろとしたところで経済活動をし、北と、東と、西には山があって敵から守られている。そういう風水論というのは、極めて有効なんです。

 おどろおどろしいことを言っているのではなくて、生態学者の人がいつも言っていることです。生態学の中でなにが1番大事かと聞きますと「地下水である」と。「地下水脈を切ったらあかん。」と。「地下水ほど生態学上重要なものはない。」と。

 徳川吉宗が江戸中に地下水道を引きこんだんです。そしたら、物凄く悪いことが起こりました。なぜかと占い師に聞きますと「それは地下水脈を切ったからだ」といわれたそうです。

 地下水脈は磁気も持っているし、電磁気のほうもそうだし、地下水脈を頼りに多様な生き物が生きているので、「風の道、水の道、地下水を大事にして」私たちがそこにしっとりと自然と一体となって暮らしている。という都市がどういうものであるか。

 高知の南国の、室戸の、宿毛の街と自然と地下水とを「見る力」が、「読み解く力」がいります。そんなことは近代都市計画の中では、近代土木工学でも1個の教えていません。だから物凄く前に戻らないといけないけれども「知恵の埋蔵金」が固まっていると思うんです。

 だからけんちゃんがずっと不平不満があるのはそこなんです!その「読み解き方」が足らんということです。

 
西村 なんか高知市は「環境都市宣言」にエントリーをしたようです。さきほど福井さんが話された「観点」や「視点」があるのでしょうか?

福井 それは未だ役所ベースに乗らないから。だけど水面も活かすし、山も活かすし。僕の言葉ですと「風水」ですけれども。考え方は入ってはいますね。
 環境モデル都市として世界に認められる活動。それで1番大事なのは人をつくること。そして「意識」です。意識。

 だから私たちが全員同じ気持ちで低炭素社会をつくるんだ。低炭素社会の世界のモデルになるんだ。その意識をつくることです。それこそ風水で地域を読み解いてわたしたちが暮らしている大地は一体なんなんだ。それを知る為にも、一緒に活動する。そういうことと思います。

西村 もう1つ質問です。富山市などは路面電車を活用したまちづくりを行っているようです。鉄道の廃線をうまく活用したようですが。廃線を路面電車に活用して熱心にまちづくりをされているようです。

 高知も路面電車が動いていますし。それを都市づくりに活かす。路面電車を高知駅から北へ伸ばす。イオンまで延長します。北部環状線を路面電車を走らす。そういうことの実現は、今の法制度とか都市計画のなかでは実現は無理なのでしょうか?
 やる気があればできるのでしょうか?

Pl1 (米国ポートランド市の路面電車)写真はやっしーさん提供

福井 やる気だけでは駄目です。技術開発がいります。パンタグラフのないLRTが必要です。北海道で実験が終わりました。出来そうになったんです。
 リチウム電池と言って何億回に1回は発火するので、なかなか導入できないんです。リチウム電池を積んだ路面電車です。

 停留所に電車が停車するたびに、横から(充電器)をピット出して、充電して走行する。バッテリーに充電するようにして走ります。そうなりますと架線が要りません。
(パンタグラフも架線も架線を支えるビームなども不要になります。)
 そうすると路面電車の背も低くなります。そうなれば高知駅の1階のあの空間の天井の高さでも電車は北側へ通り抜けることが出来るんです。

 今は行けないんですけれども、新しい技術開発した後のLRTや路面電車では可能です。行けるのです。それも早く実験をまずして高知で導入できるのです。それもコレもお金がいります。

 今の土佐電鉄の経営状態で、そんな投資が出来るかどうか非常に難しいと思います。それは私たちの税金で市役所と土佐電鉄とかが合体して、プロジェクトができるか。それがキーであると思います。

Yosakoi (よさこい電車。写真は浜田光男さんに提供いただきました。)

西村 風水の話は面白いですね。高知市は山に囲まれ、海もちかくにある地方都市ですね。しかし、アスファルトの放射熱や建物や自動車の排熱で街は暑いです。夏にはエアコンをいれないとすごせないほど街が暑いというのはおかしいですね。エアコンをかけるからよけい暑くなりますし。

 これは風水の立場から見てもおかしいと思いますね。夏はエアコンなしで過ごせる街であるとか。市民がやる気になれば出来るのではないのでしょうか?

福井 石油・石炭を卒業することは可能ですね。ちょうど東大の学長が自宅を改造されて太陽熱発電パネルその他をやっていました。80%を削減したそうです。
 石油・石炭は80%削減できるんです。だから太陽光でエアコンも使用可能です。
太陽光を使用するためにはエアコンも冷蔵庫もすべてCO2が低いものにしないといけないんですがね。

 いずれにしてもわたしたちの住まい方が地球としっとりいっている。そういうことが風水論ですね。60兆個細胞があるけれども、分子生物学的には、死んだらすぐ風になりますからね。

 だから風も水も自分自身も一体だという生き方をいかにできるか。そこにかかっていると思います。

西村 福井さんのホームページのなかで北山孝雄さん(北山創造研究所所長・建築家安藤忠雄氏の弟)との対談で「風水の話」はとても面白く興味を持って読みました。お互い面白い話をしまくって終わっているようでしたが。環境と都市が密着しているという話は初めて聞きました。

福井 都市計画で定めているのはドイツです。「風の道」と定めています。「風の道」という都市計画そのものがあります。
 道路をここからここまであるけど。風の道は山からこういうふうに風の道があるので、ここにビルを建ててはいけない。はっきりあるんです。

 風水をおどろおどろしいというのは、日本だけです。

Fukugenngo3 (河川を韓国ソウル市は中心街に復元しました。)

西村 韓国ソウル市のチョンゲチョンの時も「風の道」がどうしたこうしたというのはテレビで見ました。風はチョンゲチョンの上をこう吹くから温度が下がる。そういうのがあるんですね。

福井 今度はっきりするのは東京駅南側にある大丸がありますね。大丸が壊されます。そうすると江戸湾の風の道が、大丸の高層建築で通れなかったのが、なくなるとそのまま皇居まで行きます。風の道を復元するのですね。(大丸は移転します。)

 もともと風の道に東京駅はありました。無意識ですけれど東京駅周辺の建物を低くすることで風の道が出来ます。皇居は武蔵野台地の先。このさきに海があって。皇居には雑木林が一杯あります。そこへ向って潮の香りがする風が吹きます。

西村 大きな再開発ですね。そうなると日本橋の上にある高速道路も撤去しないといけないですね。

福井 ありますね。川沿いに風は行きますからね。川沿いに建物とか高速道路などをこしらえるのがそもそも間違いですね。

 あのときはしょうがなかったんです。関東大震災の後にいろんな広場をつくって、公共空間がたくさんありました。高度経済成長のときは、東京五輪の時は、使用せざるをえなかったですね。いちいち用地買収なんか出来ませんでしたし。

 それが川の空間だったり、関東大震災後にこしらえた防火帯であったり。そこへ高速道路を通すしかなかったんです。突貫工事でしたし。

西村 その話を聞きますと高知であれば風水を意識した都市づくりは東京ほど労力なしにできそうに思いますが。

福井 そうですね。さえん場から、最初でしょ。オリジンで。そこの近くまで船で来て。さえん場が最初の商店街だったんですね。

西村 そうですね。九反田のかるぽーと近くの堀川を船が着いて、そこから歩いて現在のはりまや橋商店街付近が昔の高知市の繁華街でした。
 船は藩政時代は大丸前まで水路がありましたし。

Ohanamifunre01_r (堀川のお花見遊覧船

福井  キーは水面なんです。水面の復活ですね。

西村 でもいまの高知市の都市づくりは水面を埋めていますからね。「16億円の無駄遣い」といわれているはりまや橋バスターミナルにしても、むしろ川を堀返せば価値がでるでしょうに。全部逆行してますよ。話が行政側とかみ合いません。
 事業を批判するとかみ合わないし。かといって迎合するわけにはいきませんし。
 ではあのバスターミナルは利用計画は?と聞きますとなにも考えているようにはないですし。都市計画の不在なんでは思いますね。

 風水の話は自然で沖縄でも首里城は風水で決めたと聞いています。建築で「鬼門」というのがありますが、これも風水の1種なのではないでしょうか?建築家は一応学習しているとは思いますが。

福井 建物のほうはそうですが。

西村 都市計画のなかでは「風水」はまだまだ活用されていないということですね。

福井 そうです。

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2008年5月 2日 (金)

ユニバーサルな社会をつくろう! 5月30日(金)

西村 今月5月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストは広汎な福祉分野の活動をされているうえるぱ高知の関係者の皆様です。
 うえるぱ高知の下元佳子さん。6月の福祉機器展実行委員長の福島寿道さん。県社会福祉協議会の白石研二さんです。

 今回のテーマは「ユニバーサルな社会をつくろう!」です。ゲストの皆様は福祉分野のそれぞれのお立場で活躍されています。それぞれ理想の社会というものを思い描いていることでしょう。

 災害対策でお聞きします。二葉町自主防災会では防災マップ(ハザードマップ)を作成する時に二葉町に隣接する鏡川大橋歩道を「災害時要援護者一時待避所」として、橋を管理する国土交通省土佐国道事務所に、認めていただきました。

Futababousaimap 

 車いすや介護を受けている人は階段を上れないからです。二葉町自主防災会では、町内の3階建て以上のマンションなどを所有している所有者と民間協定、一時緊急時非難協定を締結しています。でもその場合車椅子の人や障害をお持ちの人は階段を昇ることはできません。

 橋は耐震構造で大地震でも落下しない工事をしています。橋の歩道はゆるやかな斜路になっています。段差がないので車椅子でも避難は可能です。

 ただ二葉町では町内で介護の度合いの人がどちらにお住まいなのか。大筋把握はしていますが、災害時要介護者を待避所にどうやって避難させるのかが問題です。介護の現場ではそのような場合はどうされるのでしょう?

Shiraishiss1_4 白石 介護の現場でも同じです。私たちは福祉施設の耐震構造を調査したことはありません。でもソフト面で言いますと、住民の人達の協力を得るように。日頃から地域住民の皆さんとともに避難訓練を行うことを求めています。

 また水だとか食料の備蓄を求めています。それから在宅サービスの事業所では通所や利用されている人達の安否確認をするマニャアルを用意しています。

西村 住宅の防災対策でもお聞きします。高知市内は低地が多く、木造家屋は倒壊や家具の転倒のよる負傷も予想されます。また30分以内に低地は浸水も始まります。津波も来るでしょう。

 要介護の人は自宅の2階の部屋で生活をしていただきたいと防災の観点からは思います。(大地震で1階は潰れても2階ならば助かる確率は高いからです。)
 施設の状態、訪問介護の現状はどうなっていますか?またどうあるべきかどう思いますか?

Shimomotoss1_4 下元 施設の場合では施設のある環境のなかで対策を考えることはできます。

 在宅の場合は防災のこと(いつ来るかわからない地震を想定して)いつも2階で生活することは屋外へでれなくなり、活動性がどんどん低下します。

 でもまだまだ福祉。医療分野のスタッフはまだまだ防災、また支援まで行っていません。それが現状です。思いのあるひとたちがただたんにその人を元気にする環境町政だけではなく、地震の時に寝ている部屋は倒壊の恐れのない処置をするとか。

 それで大丈夫であったとときに安全な場所に、どうやって逃げるのか。その場合はけんちゃんがしているような自主防災と連携をする。できるのかどうか。それをこれから考えようと言う状態です。

西村 地域社会、今まで生活してきた地域での老後や介護を受けたいと思います。グループホームを地域でこしらえることは可能なのでしょうか?
 顔見知りの地域社会や町内で介護のサポートができれば良いとは思いますが。

 デイサービスやショートスティや訪問介護でもうちの町内100メートルの間に4つの介護事業者がそれぞれ送迎したり、訪問したりしていて全部事業者が違います。介護を受ける人たちは、地域社会とは切り離されています。なにかおかしいと思います。

 もし私が地域社会でグループホームをこしらえたいと思ったら具体的に何をすればいいのでしょうか?

白石 グループホームであるとか。介護保険の事業所であれば、法人格を取得して、県や市町村に認可申請を出します。
 町内の顔見知りで介護サービスをしたい。というのであれば宅老所のようなインフォーマルなサービスを立ち上げると言う方法もあります。
 
 町内の顔見知りの方々とその町内に必要なサービスを実感して、共有する勉強会を立ち上げて、皆で必要性が共有されれば利用者の人達の実態調査もできるでしょう。宅老所の確保など。

 県内にはこうしたプロセスで出来上がった宅老所もあります。

西村 具体的な実例はありますか?

白石 土佐町の「とんからりんの家」がそうです。このへん宅老所がないきに、こしらえたいね。地域の人たちのの思いでできた宅老所です。
 みんなで勉強会を開きながら立ち上げた宅老所です。

とんからりんの家資料 「tonkararin.ppt」をダウンロード Tonkararinnoie
西村 下元さんはオーストラリアなどの介護現場も視察されたそうです。介護施設のあり方、地域社会との関わり方は高知などとの違いはあるのでしょうか?
 具体的にどのように異なっているのでしょうか?

下元 そうですね。オーストラリアは人口が少ない国です。介護施設が十分あります。ですので在宅と言う意識は少なく、施設ケア、施設での介護が進んでいる国です。

 でも施設ケアですが、「人の尊厳を大事にする」ケアについては学ぶところが多いと思いました

 カナダのバンクーバーなんかは、人が住みなれたところが、住み慣れた暮らし方で介護が受けられることが定着しています。施設へ入所も選択も可能ですが、自宅でずっといたいということであれば。例えば家族が長期の旅行へいく場合は、日本で施設で預かることしかないですが、ヘルパーさんが24時間自宅へ来てくれます。

 その人が暮らしたい暮らしを支援するシステムがあります。日本は仕方なく「どれか」(在宅か入所か)を選んでいるのが現状です。

西村 以前アメリカのロサンゼルスに観光旅行へ行った折街の中心街やロングビーチの良い場所にホテル風の建物がありガイドは「老人ホームである。」との説明がありました。

 高知市で言えば帯屋町商店街の真ん中に老人ホームがあるような感じです。日曜市があり、商店街も近いし、病院も近い。そうした介護施設があれば良いと思いますがそのあたりはどう思われますか?

Fukushimass1_4 福島 確かに場所の問題はあると思います。そういう意識は支援者のほうがもっていれば何処に立っているかの問題はクリアできると思います。
 街中にあれば便利であると思います。

下元 人によると思います、わたしなどは田舎の施設へ行きたいと思いますが、うえるぱの障害をもっているメンバーは南国市から高知シティFM近くのマンションへ移転しました。車椅子でも買い物へ行けて、病院へも行ける。年老いても何かと生活が便利なほうが良いと言うメンバーもいます。人それぞれであると思います。

 自分で選べるほうがいいですね。

福島 そうですね。

西村 うえるぱ高知の夢や理想、うえるぱに関連されました皆様のあるべき姿がありましたらお願いします。

下元 わたしは個人個人がその人らしい生活をしたい。制度ではまだまだ支援ができないのが日本の現状です。制度がこうあってほしい。と提案ができる活動であったり。
 個人ユーザーを支援していくファンドもそうです。福祉機器展もイベントではありますが、ユーザーのニーズを解決していくことが第一の目的ですので。

 年間を通じて常設コーナーをつくることが社会福祉協議会との連携でできたので、個人支援のことをより考えて行きたいと思います。

福島 僕は普段理学療養士の仕事をしています。自分の職場を良い方向に変えていくこともまだまだ十分にできません。
 うえるぱで下元さんたちと関わって大きな観点で物事を見ることもできました。遅ればせながら勉強をしています。うえるぱ高知の頭脳ではないので、手ぐらいのことですが、ついていくだけ付いて行きたいと思います。

白石 僕はうえるぱを外から見ています。見ていて、一緒に仕事をしていて面白い団体でありました。そのままおってほしいし。
 どこかに迎合したりとかうえるぱは、うえるぱで。一緒に仕事ができたら面白いなと思います。

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福祉ファンドをこしらえよう! 5月23日(金)

西村 今月5月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストは広汎な福祉分野の活動をされているうえるぱ高知の関係者の皆様です。
 うえるぱ高知の下元佳子さん。6月の福祉機器展実行委員長の福島寿道さん。県社会福祉協議会の白石研二さんです。

 今回のテーマは「福祉ファンドをこしらえよう!」ということでお話をお聞きしたいと思います。介護保険制度は2000年にスタートしました。今年で8年目。良いところもありましたが、様々な問題があったようです。福祉介護分野の最前線にゲストの皆様はおられますが、そのなかでの思いを聞いてみたいと思います。

 調べますと兵庫県に「塩井基金」と言うのがあるようです。サイトで調べますと人口呼吸器使用者施設への資金支援もされているようです。それ以上のことはわかりませんが、他にどのようなところがあるのでしょうか?

Shiraishiss1_3 白石 全国的にはいろんな企業のファンドがあります。高知県内でも銀行のファンドであったり。民間では高知県福祉基金というのがありまして、障害者の方の活動やまちづくりの活動を支援しています。

西村 以前下元佳子さんは神奈川県藤沢市において、市民が集りお金も集め「自分達で福祉施設をつくろう。グループホームをこしらえよう。」として実際にこしらえたという事例の話を聞きました。そのあたりを詳しくお話下さい。

下元 はい。うえるぱは団体もそうですが、個人を支援するファンドをこしらえたいと思っています。神奈川県の話しですが、住民が立ち上がって10数年がかりでいろんなことをしているところです。

 自分達の力で自分達で良い施設をこしらえよう。良い施設がないから。(自分達が納得できる施設がないので、じぶんたちが施設もこしらえよう。)
 施設をこしらえたくて見学にいったわけではありませんが、施設のつくりかたガ、私たちがやりたいことに参考になるのではないか。

 お金がまったくないところで、ファンドをこしらえていろんな人たちに協力していただいて、僅か1ヶ月の間に億のお金を集めて納得のできる、自分達が入居したい施設をこしらえました。その施設も既成の枠にとらわれない施設をこしらえています。

 しかもそれが1つの施設ではなく、2号館、3号館とプランもできていました。それからヘルパー事業所など。いろんな事業も想定されていました。

 前回のお話にもでていましたが、良いこと、十分なケアをするためには、給与も待遇も良くないといけない。NPOですけれども藤沢市で1番職員は給与が高い。そういう団体でした。

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西村 2000年から介護保険制度がスタートしました。大抵介護施設は自分が住んでいる街中からは遠く離れたところにあり、全然知らない人たちと一緒に施設で生活します。通所の場合も同じです。利用者にとっては大変な精神的な負担ではないかと思いますが、向き合っている皆さんはどうそのあたり思われますか?

Shimomotoss1_3 下元 地域密着型の施設や事業所も最近は随分増えて来ています。高知市もたくさん事業所が出来ています。施設ということになりますと高知はたくさん施設ができましたが、結構満杯状態です。住み慣れた地域の近くの施設へ入居はなかなか難しいようです。

 やはり藤沢市の事例を考えましても入りたい施設を選べるか。というとなかなか難しいと思います。通所ですね、デイ・ケア、デイ・サービスはかなり選ぶことができる。グループホームまでは選ぶことができる。それは出来てきてはいます。

 前進はしているのではないかと思っています。

西村 室戸市佐喜浜で村田憲展さんがご自分でデイ・サービスの施設「老稚園」をこしらえています。あのような地域密着型の施設などはモデルになるのではないのでしょうか。

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下元 そうですね。自分の住んでいる地域で、必要性を感じてこしらえたというのが、地域住民の力でこしらえていくのが理想です。
 特に市外というか室戸でもそうですが、施設の少ない、サービスのない地域で住み慣れた地域で、住み慣れた暮らしを知っている人が施設をつくっていくということが市場の理想であると思います。

西村 今の介護保険制度の施設では補助を受ける関係で、「制約だらけ」で同じようなメニューになっているようです。わたしも以前6年ぐらい前に2級ホームヘルパーの研修であるディサービスで研修しましたが、保育所のメニューのようで面白くないと思いました。
 何故そうなるのでしょうか?パソコンであるとか麻雀やゲームなども取り入れることはできないものでしょうか?

Fukushimass1_3 福島 今はデイ・サービスの方も利用者にアンケートをとったりして要望を引き出す努力もされています。それと合わせて個別に必要なメニューを出しているところもあります。

 しかし障害の重度の人になりますと、自分がどうしたいとか意思を表明できない状態ですと、要望を言うことが少ない状態ですと一方的なサービスのメニューになりがちです。保育所のメニューのようになりがちです。

 そういう人から関わってどのようなことをしたいのか。ニーズを引き出す力や努力とかは支援者側に必要であると思います。

西村 求人募集のチラシを見ても介護の最前線のホームヘルパーの時給は1000円から1200円程度で、1日に4時間で週に3日か4日程度。重労働で大変な仕事の割には低賃金です。施設介護も訪問介護もこれでは十分なケアが出来ないと思います。

 以前コムソンがインチキをしていて国側の監視がきびしくなり、介護事業所の裁量がよけいなくなり介護事業所も減少しているようです。このあたりの現実はどうなっているのでしょうか?

白石 高知県でとくに極端に介護事業所が減ったという話はありません。働かれる人達の労働条件の改善はいろんなところでされています。

 今介護サービス情報の公表であるとか、外部評価とか。利用される方が、事業所を比較検討する情報の環境もどんどん整備されてきています。

西村 理想論でかまいませんが、介護保険制度も活用しながら、利用者に十分なケアができるためには、下元さんのレベルではどの程度の資金が必要でしょうか?
 「うえるぱ」基金なり「うえるぱ財団」あるいは会社をこしらえるためにはどのような活動が必要であると思われますでしょうか?
 機器の販売やメーカーの協力、高知シティFMでの呼びかけなどできうる限りの協賛は必要であると思いますが・・。

下元 私たちのレベルで巨額の資金集めは難しいと思います。私たちが感じていますのは、介護保険もそうですが、厚生労働省は「そのひとらしく、そのひとの生き方を尊重して」支援をすることをうたってはいます。

 どうしても「制度」でまかなえることは、最低限の生活保障ということから予算のこともあり、生活の質(クオリティ)を高めることや生活の質を上げるようなところまでは制度でまかなうことはなかなかできません。

 そういうことを考えたときに、わたしたちがやっている福祉用具などは、1人1人の可能性を広げることが出来ます。

 それを助成することの枠がどんどん狭まっていることが現状です。

 最初に白石さんからファンドがいろいろあることをご紹介されました。団体の支援はありますが、わたしたちがこしらえたいのは個人の可能性、あんなことしたい。こんなことしたい。ことができるようになりたい。子供から高齢者まで個人を応援するファンドを是非つくりたいなと思います。

 聞いたからには高知シティFMさんも多くの協力をしていただけるものと期待しています。

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人間の尊厳を手助けするしくみについて 5月16日(金)

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西村 今月5月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストは広汎な福祉分野の活動をされているうえるぱ高知の関係者の皆様です。
 うえるぱ高知の下元佳子さん。6月の福祉機器展実行委員長の福島寿道さん。県社会福祉協議会の白石研二さんです。

 今回のテーマは「人間の尊厳を手助けするしくみについて」でお話を聞きます。

 福祉交流プラザ1階の展示コーナーに介護度5のA男さんのお部屋がありました。ベットの上にパソコンが置かれ、マット上の操作装置でパソコンを操作するようになっていました。
 重度障害者用意思伝達装置「伝の心」(でんのしん)と言うシステムであるとリハエンジニアの北岡剛さんに説明を受けました。一度体験しましたが、どのようなシステムなのでしょうか?

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下元 環境制御装置と言いますのは「伝の心」だけではありません。いろんなメーカーのものがあります。いろんな電化製品、テレビや照明やエアコン、ベットの昇降などや、パソコンの操作もできます。

 いろんな電化製品を一つにまとめる。という感覚ですね。パソコンであれば私たちは10分の指を動かします。障害を持たれる人は指が動かない人もいます。
 ON,OFFのスイッチだけで、自分の意思で調整して動かすことができる。それが環境制御装置です。

 ON,OFFなどで体のどこかの筋肉を動かすことが出来れば伝達できます。例えば手足が動かなくても、息を吐くことが出来れば、それでけでスイッチを扱うことができます。

 自分でパソコンを使ったり、テレビをつけたり、チャンネルを自分で選べます。照明やエアコンも操作できます。

西村 以前テレビで筋ジストロフィーになった人がまぶたの動きで意思を伝達。パソコンで会話をされているのを見たことがありました。福祉交流プラザにある装置より遥かに大きくて部屋のなか全体が装置のようでした。
 このシステムは随分前から開発されていたのでしょうか?

Shimomotoss1_2 下元 私が理学療養士としてスタートしたときは随分前ですがその当時からありました。県外のリハビリテーションセンターにいきましてビックリしたことがありました。
 この10数年で小型化し、値段も随分安くなりました。手に入れやすい福祉機器になっています。

西村 私はブログを書くことが趣味の一つです。ブログなどもこの装置で作成と送信は可能なのでしょうか?

下元 こういう環境整備装置につなぐ、いまけんちゃんが言われていたことですが、「伝の心」(でんのしん)などはメール作成の機能があります。そちらで文章を作成していけば、ブログにアップすることは可能です。

 けんちゃんも寝たきりになっても、100歳を超えてもブログを書くことができるでしょう。是非使ってもらいたいと思います。

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西村 実際に福祉交流プラザのモデルルーム、介護5の部屋で体験してみましたが、なかなか難しいですね。意思表示することに慣れていないかもしれません。
 慣れるのは時間がかかっても、体が不自由になっても字が打てるということは凄いことであると思います。

下元 そうですね。自分でテレビのチャンネル1つにしても誰かが部屋に来てくれて、やっと意思を伝えてテレビを見る。その場合と自分で出来る。チャンネルを切り替える。声を大きくする。ということは随分違いますよね。

西村 あそこにある装置(介護5の部屋)は、テレビの操作、パソコンの操作、照明の点滅などもできたのでしょうか?

下元 あそこにある電化製品に全部繋いであります。また「ページめくり機」という本を読むときにページをめくる機械があります。それなどとも一緒に繋ぐことが出来ます。ですので、じぶんの手で本のページをめくれなくなっても読書を続けることができます。
 なんと高知県は日本で2つの県だけある助成制度があります。ページめくり機なども30万円の助成金が高知はつきます。是非皆さんに知っていただきたいのです。

西村 昔映画で「ジョニーは戦場へ行った」(1973年ごろ)を見たことがあります。第一次世界大戦に出兵したジョニー青年。しかし、戦場で爆撃を受けて負傷し、病院に搬送される。無事だったのは延髄と性器のみで、目も耳も口も鼻も失い、手足は切断されてしまいます。箱の中に肉体が入れられていました。
 自分の意思をモールス信号で懸命に送信し、意思を交換していました。自分の動くことのできる身体を箱へぶつけてモールス信号で交流をしていました。

 人間である限り尊厳はある。そう思いました。コミュニケーションを手助けする仕組みは必要であると思います。そのあたりはどう思われますか?

Fukushimass1_2 福島 障害を持ってしまいますとどうしても目に付きやすい体のケアのほうに行きがちです。実は自分はどうしてほしいとか、こんなことを思っているとか。相手に知ってもらう。伝えることが本当は1番大切なのではないか。そこでその人との付き合いがはじめるのではないかと思います。

西村 介護度5の状態は自分の意志で自分の生活が出来ない状態なのでしょうか。以前は健康で病気や事故でそうなった人の精神的なケアはどうされているのでしょうか?
 重度障害者用意思伝達装置「伝の心」(でんのしん)は、使いこなすに大変なエネルギーがいるのではと思いました。使用できる幅というか限界はあるのでしょうか?

下元 しっかり考えて使うことが必要です。理解力はもちろん必要です。いきなり難しいレベルで使いましょうとか、メールを打ちましょうとかそういうことではなく。

 けんちゃんも福祉交流プラザで見て、体験されましたが、電気を自分で消せるとか。テレビを消したりできる。障害を持った直後と言うのは、パソコン使いませんか。メールを使いませんか。といってもそこまでの気持ちにはなかなかなれないものです。

 そういうときに、テレビを自分でつけたり、消したりできるのよ。ということで導入していってそれから徐々になにか自分で少しでもできる。それが見つかるとそこから元気になる方もおられます。

 例えばコミュニケーョンの場合、呼吸器をつけて喋れなくなった場合、さきほど福島さんが言ったように体のケアからはいりがちになります。大事なのはコミュニケーションの部分です。

 なにか自分が意思表明できるという部分。それを先に確立してあげると、元気になってくる方が多いです。いろんな使い方ができますので、導入をしていただきたいなと思います。

西村 介護を受ける人たちにも人間としての尊厳はあると思います。また介護サービスをする側も人間としての尊厳が必要です。現状の介護の現場の問題点はどういうところにあるのでしょうか?

 介護する側が多忙で、介護を受ける側の意思を十分に受け止めれないのではないところはないのでしょうか?それは報酬の問題もあるとは思います。
 人間が人間を世話をすることにもっと敬意が払われるべきなのではないのでしょうか。そのあたり将来は展望があるのでしょうか?

Shiraishiss1_2 白石 答えになるかどうかわかりませんが、福祉の現場、介護の現場というのは対人サービス、人にサービスを提供する職場です。他の産業と比べてオートメーション化することは出来ません。

 それから社会保障の根幹を支える仕事であると思います。福祉人材の給与の見直しであるとか。介護報酬の見直しは、いろんなところで検討や見直しがされています。
 デモそれとは別に従来から私たちにも3Kとか5Kとか言われていました。適正な給与の指針。介護サービス要員の定着を図るための手立て。介護する人の腰痛予防なんていうところも大事なことです。

 そのあたりが不十分であったことの反省もあります。社会福祉協議会ではあらためてそういうところへもアプローチをしていきたいと思います。

西村 わたしが以前ホームヘルパーの研修を受けた介護施設では認知症状のある人たちには程度に関係なく皆大人用のおむつをしていました。
 20人に対してヘルパーは3人しかいないのでそうなるのでしょうか?排泄介助は人間の尊厳に関わる部分とは思います。そのあたりはどうなっているのでしょうか?
 外国などではどうなっているのでしょうか?

下元 そうですね。福祉先進国といわれているところは、日本と比較しますと、利用者と世話する職員の数は、日本よりは多く配置も配慮され充実しています。
 でも少ない人数でケアしているから出来ないんだ。だけではないと思います。

 けんちゃんが言われたように排泄介助は人間の尊厳に関わるところです。やはりこの人はどうやれば排泄ができるのか。このひとはどうしたいのだろう。自分だったらどうなんだろう。と考えると。例え20人に対して3人のヘルパーしかいなくても、みんながおむつじゃないと思います。

 でももう1つ知っていただきたいのは、おもつと言いましても全部同じで介護をされるだけのおむつではありません。ご自分でご自分のための小さなパットとかいろいろありますので。大事なのはその方が気持ちよく生活できること。人を大事にする。その気持ち。それがなかったらたとえ世話する職員が増えても変わらないと思います。

Kaigoyobou01_2_2 (介護予防にも力をいれるべきでしょう。)

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福祉交流プラザを最大活用しよう! 5月9日(金)

西村 今月5月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストは広汎な福祉分野の活動をされているうえるぱ高知の関係者の皆様です。
 うえるぱ高知の下元佳子さん。6月の福祉機器展実行委員長の福島寿道さん。県社会福祉協議会の白石研二さんです。

 今回のテーマは「福祉交流プラザを最大活用しよう!」です。

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 4月1日に福祉交流プラザの1階ロビーの福祉機器の展示スペースが大改造されました。大変見やすくなったとは思いますが、そのあたりはどうなのでしょうか?
 また見学した人達の反応はどうなのでしょうか?

 福祉交流プラザ サイト 

Shiraishiss1 白石 福祉用具をたんにたくさん並べただけではなくて、介護度や障害の程度にあわせた実際の生活空間を提案しました。実際の生活をイメージしていただけるものであると思います。

 実際にそういった声の感想をいただいています。あとは「見やすくなった。」という声もいただいています。あと明るくて楽しい雰囲気を大事にしています。

西村 また4月1日から、財団法人高知県ふくし交流財団、財団法人高知県障害者スポーツ振興協会と高知県社会福祉協議会は組織を一体化し、新たな高知県社会福祉協議会としてスタートしたそうですが、どのように体制が変化したのでしょうか?

白石 単に3つの団体が1つになってすべての事業を引き継いだのではありません。福祉交流財団がやっていた「生き甲斐作りや支援」、スポーツ振興協会がやっていた障害者スポーツの振興などを私たち社会福祉協議会のネットワークを使って広がりを持たせることにしています。

 後はまちづくりにつなげていくとか。そういった視点、体制にしています。

 また県民の方々向け、社会福祉従事者向けの研修を一元的に立体的におこなえるようにしました。

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西村 うえるぱ高知は福祉交流プラザで専門相談員を置かれよろず相談をされると聞いています。火曜と木曜と土曜日の午前9時から午後5時までの予定と聞いています。
 その狙いと開所してからの反応はいかがなものでしょうか?

白石 単に福祉用具の使い方の説明をするだけでなく、その相談者の方にあった使い方。フィティングを行っていただいています。車椅子が欲しいという相談がありましても、本当にその方に必要なのは車椅子なのか?
 そういう状態を評価していただいてご利用者の満足度は高まっていると思っています。

Shimomotoss1 下元 以前の状態がわかりませんので、変わってからの反応はわかりません。週に3日うえるぱのメンバーが交代で相談させていただいています。
 けれど白石さんが言われたように来られた方が、「車椅子を」「歩行器を」とかで相談に来られるのですが、じっくりお話を聞きますと、問題がそこにあるのではないということが多いということです。

 ですので福祉用具の紹介をするだけではなくて、関連機関(福祉関係の)に連絡して調整をしていただくこともいたしました。もの(福祉機器)でもご相談に来られていた方が最初に言われていたもの(福祉機器)でないということもありました。

 やはり時間をかけて話をしてフィテングする相談も多くて、まだまだやれることもやらないこともたくさんあるなと思いました。試行錯誤しながらやっています。

西村 具体的な福祉機器や道具、展示スペースがあるから、相談に来られた人に対してフィッティングできやすいことなのでしょうか。

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下元 それはあると思います。車椅子のことで相談に来たのですけれども、ベットなどの環境設定されているのを見て、「これはどう使うの?」という相談もあります。

 ベットの上での介助に困っているのだけれどもこれを使うと楽にできる。今まで自分では諦めていたことが、展示のしかたで「これも解決できるんだ」と相談に来られた方に気付いていただく。相談に来ていただけないとわからないことです。

 やはり福祉機器の展示のしかたは大事であると思いますね。

西村 さきほど申し上げましたが、福祉交流プラザの展示スペースの部屋の効用がありますね。介護度1の部屋とか。介護度5の部屋とか。子供の部屋とか。モデルルームがあります。風呂やトイレ、台所もありますね。

 常時もモデルルームがあり、福祉用具の展示スペースもあるので、具体的な生活そのものが、イメージしやすい。その効用は大きいと思いますが・・。

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白石 福祉用具というものはただ並べてあって、見ただけではわかりません。後きちんと説明をしていただくスタッフがいること。それはすごく大切であると思います。今回つくづく思いました。

西村 福祉交流プラザの福祉機器の展示コーナーでは「福祉機器の販売はしていません」との表示をされています。実際にその福祉機器を購入したい。レンタルをしたいと言う場合は、どこのだれに相談すれば良いのでしょうか。
 またその場で値段などはわかるのでしょうか?

白石 うえるぱ高知の相談員や社会福祉協議会もふくし交流プラザに常駐していますので、ご相談をいただいたら、販売の業者を紹介しています。

下元 福祉機器の購入やレンタルをしたい場合には、ご相談の時に業者を紹介するようにしています。福祉交流プラザで協力いただいている業者もいますし。団体もあります。

 またレンタルのほうは金額が一律ではありません。どれくらいの金額が必要ですよ。ということでご紹介をしたり、またレンタルの場合はケアマネージャーが絡んできますので、連絡をこちらからしたりします。

Shiraishisimomoto_r (展示用具の配置で打ち合わせされる白石さんと下元さん)

西村 インターネット福祉機器展のサイトとは連動しているのでしょうか?
 なかなかせわしくて私などふくし交流プラザへ見に行く機会がありません。でも関心は福祉に対してはあります。そのあたり福祉機器の値段などがわかるしくみがあれば良いとは思いますがどうなのでしょうか?

白石 福祉交流プラザのホームページに、展示品を掲載しまして広くお知らせするように考えています。当然その場合はうえるぱ高知の「インターネット福祉機器展」のサイトと連動していきたいと思っています。

Fukushimass1 福島 「インターネット福祉機器展」のホームページも暫く更新できていません。今後は更新して行きたいと思っています。

西村 福祉機器製造メーカーのホームページのリンクを貼っておけば良いと思います。メーカーはビシネスですので更新は常時されていると思いますし。それをクリックすればだいたいのお値段がわかる。
 だいたいの目安があれば助かります。

下元 「インターネット福祉機器展」は私たちの言葉で紹介して、金額もわかるものは紹介をしています。メーカーでサイトを持っているところには、サイトに行くと詳細がわかるので、サイトのリンクは表示しています。
 まだまだ新しい福祉器具の数々をどんどん掲載するには至ってはいません。頑張って県社会福祉協議会のサイトとの連動もしていきたいと思っています。

西村 新しい体制になった福祉交流プラザ。今一度その特色と狙いについてお話ください。また県民はどのように利用されればいいのか事例を上げて説明ください。

白石 1階の福祉機器の展示コーナーにおきましては、明るく楽しい雰囲気のなかで利用される方のご家族や介助される方に対して、「やさしくて安全な福祉用具」をコンセプトに展示しています。

 「来て、見て、触って、試して。」。気軽に相談に来ていただきたいです。また寄せられた相談を迷子にさせずに、きちんと解決するまでエスコートする。

 またわたしども社会福祉協議会はそういった福祉機器や介護の問題だけではなくて、生き甲斐作りや、ボランティア、福祉職場のハローワークの仕事もしています。

 施設の評価や苦情受付の窓口もしています。介護だけではなく相談を気軽に寄せていただいたらと思っています。

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2008年4月24日 (木)

2008年の福祉機器展の特色は? 5月2日(金)

西村 今月5月の「けんちゃんの今すぐ実行まちづくり」のゲストは広汎な福祉分野の活動をされているうえるぱ高知の関係者の皆様です。
 うえるぱ高知の下元佳子さん。6月の福祉機器展実行委員長の福島寿道さん。県社会福祉協議会の白石研二さんです。

 今回のテーマは「2008年の福祉機器展の特色は?」でお話をお聞きします。

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 福祉機器展は2002年から始まったようですね。以前の番組「けんちゃんのどこでもコミュニティ」に下元佳子さんが出演されましたときに「エンドユーザーの立場から福祉機器が会場で比較検討ができること。専門職の福祉・医療関係者同士の情報交換の場である。」と言われていました。
 今回もそのねらいーコンセプトはお変わりないのでしょうか?

 参考記事「高知福祉機器展の成果と課題は」(2004年8月番組)

Fukushimass1 福島 コンセプトはその当時と全く変わっていません。当初から福祉機器展を高知でも都会で開催されている福祉機器展をやって、高齢者や障害者のみなさんにより多くの情報を伝えたいという思いでやっています。

 実行委員のスタッフの中で「もっとうまく伝える」を考えたりしたいます。「自分のかかわりのある領域のことだけではなく、みなの広い目で見てお互いを知ろう。」。ですので中味を検討し、運営スタッフも団結して伝え方を工夫しないといけないと思っています。そこは力をいれてやって準備をしています。

西村 わたしも何回か福祉機器展は見学したことがあります。来場者の多くは医療・福祉関係者が大半で、情報交換会の役目は十分に果たしておられると思います。
 ただ一般来場者が少なく、特に中学生や高校生など若者の来場も必要ではないかと思いました。福祉分野というカテゴリーの人たちだけで盛り上がっているようにも思いましたが、そのあたりは今年はどうなっているのでしょうか?

福島 毎回福祉機器展のほうでも専門学校(医療・福祉関係)の学生さんや大学生の方たちが多く参加いただいています。
 どうしても僕たちが医療・福祉関係社なので、宣伝や広報が医療・福祉関係のほうばかりに発信してしまう傾向にあります。そういう傾向は強いかもしれませんが、医療・福祉・介護に関心のある方であればどなたでも来て頂きたいと思います。

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西村 さきほど少し申し上げましたが、中学生や高校生の来場などはどうなのでしょうか?

下元 そうですね。一般の中学生・高校生にも福祉機器展に来ていただきたいです。やはり障害を持っていることはどういうことなのか。福祉用具とはどういう道具なのか。来ていただきたいという思いはたくさんあります。

 やはりいろんなところを全部押さえるということになるとなかなか難しいところはあります。一番大事にしたいのは障害を持たれて困っている人が、気軽に福祉機器展に来場していただくことです。困っていることを相談で解決すること。そこが1番大事にしていきたいです。

 そう思いつつもいろんな人に来て頂く仕掛けはしていきたいですね。

福島 そうですね。

西村 今年で7回目になる高知福祉機器展。今年の福祉機器展の特色について実行委員長のほうからご紹介をお願いします。

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福島  会場となる高知県福祉交流プラザの1階の福祉機器常設展示場が4月1日に大幅にリニュアル(改装)されました。そのなかにありますモデルルームを活用しまして具体的な福祉用具の使い方を見ていただいてイメージを持っていただきたいです。

 その常設展示場で関心を持っていただき、イメージを掴んでいただいて、各ブース展示につながる流れをつくりたいと考えています。

 それから後、「ツアーガイド」を企画しています。一般の人で福祉・医療・介護に関心のある方にグループになっていただいて各福祉用具を置いているブースを廻っていただく。ツアーで各福祉用具の紹介をしていく企画をたてています。

西村 ツアー・ガイドですが、何10分コースとかに決まっているのでしょうか?

福島 約10ブースを150分くらいでまわりますので、2時間くらいで巡回するようには考えているところです。

西村  1日に何回かツアー・ガイドはされるのでしょうか?

福島 2回程度考えています。

西村 それはいいかもしれませんね。ただ目的なしにまわってもわからないですからね。

福島 専門学校生や大学生、高校生、中学生もたくさん参加していただきたいと思っています。

 そのほかに参考になる有料のセミナーや「おむつミュージカル」なども予定しています。

Shimomotoss1 下元  そのほかに土曜日(14日)、日曜日(15日)に障害をもたれている子供さんの専門相談コーナーを構えています。専門相談だけでなくて、ふだん生活で使っていただく座る椅子。いろんな姿勢でいい姿勢で寝てもらえるクッション。などをお母さんや学校の先生などでみんなでつくろうというコーナーもあります。

 ぜひ来ていただけたらと思います。

西村 福祉機器展ですが、わたしが見に行きだした頃(2004年ごろから)は、会場が高知市総合プラザーかるぽーとでした。
 昨年から高知福祉機器展は、福祉交流プラザへ移りまして、全館貸切のような福祉機器展になりました。それはどのような理油でそうなったのでしょうか?

福島 昨年から高知県社会福祉協議会の皆さんと一緒になって福祉機器展の準備や運営をすることになりました。そのいきさつにつきましては白石さんから説明をお願いします。

白石 最初からうえるぱ高知が福祉機器展をやっていたことは知っていました。民間やNPOの人達が自自分達で知って欲しい。使って欲しい福祉機器をボランティアで福祉機器展を開催している。凄く感銘を受けました。

 せっかく福祉交流プラザという立派な建物があるわけですから、ここを拠点にしまして展示会をやっていきたい。わたしがお願いをしまして実現するようになりました。

西村 それで福祉交流プラザの建物を全館借りきりの形で、3日間高知福祉機器展を昨年から開催するようになった事情は理解できました。
 今年は高知福祉機器展実行委員長の福島さんのほうから、いろんな特色があるよとわたしも聞きました。今までの福祉機器展の積み重ねからこういうこともしたいと企画などがあればご紹介いただきたいのですが・・。

福島 1回目の福祉機器展から続いていますけれども、福祉機器をカテゴリー別に見比べたり、使い比べたり展示し見ていただけるようになっています。
 それに合わせてお話したと思いますが、実行委員やスタッフのお互いの連携を強めて来場していただいた方々にもっとよりよく福祉用具をわかって知っていただくような工夫をしていこうと力をいれています。

西村 高知福祉機器展の会場である高知市朝倉の福祉交流プラザですが、自動車でしか来場できないうように思います。また来場方法ですが車以外に行く方法はありますか?シャトルバスなどは出ているのでしょうか?もよりの交通機関の情報などはどうなっているのでしょうか?

福島 昨年も実施しましたが、シャトルバスではないですが、送迎ができる車を用意していました。高知駅から電車道を南進、はりまや橋交差点を右折し、堺町から上町2丁目まで電車道を西へ進み、上町2丁目を左折し南下、河ノ瀬(ごうのせ)交差点を右折し土佐道路を西へ走行し、福祉交流プラザの会場へ到着するコースを1日に何便か送迎するコースを想定しています。

 外出困難なみなさんの送迎も対応しています。こちらは予約が必要です。福祉機器展実行委員会事務局まで連絡ください。

西村 なかなか見所のある高知福祉機器展であることはわかりました。見るのに半日近くかかるのではないでしょうか?時間がかかりどうですね。
 そうなると食事をするところとか、珈琲を飲むところは会場にあるのでしょうか?いろんな立場のかたがたが来場されると思われますが、そのあたりの対応はどうなっているのでしょうか?

白石 福祉交流プラザのなかにもレストランはあります。昨年に引き続き、高知女子大の方々がランチをこしらえていただきます。あとはNPOのひとたちがお弁当を準備してくれます。後は介護食の準備もしてくれています。

 食事介助をするスタッフも揃っています。

西村 以前はマッサージなどのコーナーもありました。今年はそのようなコーナーもあるのでしょうか?

下元 今年はマッサージのコーナーはありません。例えば視覚障害の人であれば、スタッフがマンツーマンで付きまして、会場の案内をしながら一緒に廻ります。説明もいたします。

西村 どのような立場の人が来られても、説明のできる展示やスタッフの応対になっているということですね。そのあたりは自信をもっていえるのでしょうか実行委員長。いかがでしょう。

福島 そうです。自信をもって言えますね。

西村 福祉について実体験もできるし、モデルルームでも体験できるし、福祉・医療・介護について総合的に来場者は福祉機器展で学べるのだということですね。

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下元 第1回目からのテーマである介護。医療の必要な人達のニーズをに対応し、解決できる。
来ていただいて楽しい外出の機会になった。そういうイベントにしたいですね。

 第7回高知福祉機器展 

 6月13日 14日 15日 こうち福祉交流プラザにて開催

(参考) インターネット福祉機器展のサイト

http://welpa-kochi.jp/index.shtml

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